2005年11月10日

移転します

突然ですが、はてなに移転することにしました
今までリンク、ブックマーク、アンテナへの登録等していただいていた方は、お手数ですがurlの変更をお願いいたします。
新しい場所でも、変わらぬ御愛顧のほどをよろしくお願い申し上げます。
posted by 旅烏 at 10:25| Comment(73) | TrackBack(11) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月09日

要は公貸権?

クリップ。

文芸家協会など5団体、図書館の充実求める声明(YOMIURI ONLINE)

公貸権の拙速な法制化だけは避けるべきだろうな。これだけははっきりしている。
今、ロビィ活動で無理矢理押し通したところで、私的録音補償金みたく使途も分配方法も返還方法もよくわからんものに化けるか(まあ、公貸権で返還は起こらないでしょうが)、貸与権みたく碌に機能もしないお粗末な代物になるかだろうから。
「新たな利権に化けるだけ」の予感がひしひしと。
ちなみに貸与権の場合は「現状で利権にすらなっていない」という。嬉しいやら哀しいやら。
posted by 旅烏 at 03:33| Comment(15) | TrackBack(6) | 出版業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月08日

Little Brother、Moka Only、Raul Midon、Beastie Boys

THE MINSTREL SHOW”Little Brother
DIRTY JAZZ”Moka Only
STATE OF MIND”Raul Midon
LICENSED TO ILL”“PAUL'S BOUTIQUE”“ILL COMMUNICATION”Beastie Boys


俺は何故に今頃Beastiesなんか買いあさっておるのか?
→こないだ出たシングル集を視聴して欲しくなったけど、置いてあったのが全部CCCDでなんか嫌だったため。“PAUL'S BOUTIQUE”にいたっては、昔持ってたのをなくしたもんだから再購入ですよ。ひゃっひゃっひゃ。でも、なんで“CHECK YOUR HEAD”が置いてないんだよ。畜生め。


Little Brotherをベタ誉めしたけれども、Moka OnlyとRaul Midonもなかなか良いです。Moka Onlyかあ。やっぱし、カナダのシーンもチェックしたほうがいいよなあ。Phocusくらいしか持ってないもんなあ。Moka Onlyもかなりいい感じなので、なにかしら耐え切れずに書いちゃうかも。
posted by 旅烏 at 22:00| Comment(21) | TrackBack(6) | 購入したCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

白石さん等

生協の白石さん」白石正則(講談社)
さまよえる天使」柾 悟郎(光文社)
少女には向かない職業」桜庭一樹(東京創元社)
推定少女」同上(ファミ通文庫)
よくわかる現代魔法」桜坂洋(集英社スーパーダッシュ文庫)
ハイブリッド−新種−」ロバート・J・ソウヤー(ハヤカワ文庫SF)
あの日、少女たちは赤ん坊を殺した」ローラ・リップマン(ハヤカワミステリ文庫)
ブラッド・プライス −血の召喚−」タニア・ハフ(ハヤカワ文庫FT)
南方署強行犯係 黄泉路の犬」近藤史恵(トクマノベルズ)
ひまじん(3)」重野なおき(芳文社)
帝都雪月花」辻灯子(芳文社)
よにんぐらし(1)」宇仁田ゆみ(竹書房)


「ブラッド・プライス」と「南方署強行犯係 黄泉路の犬」については、表紙に抗し切れず購入。ショートヘア、眼鏡、お姉さん、最強。
「帝都雪月花」は、雑誌掲載時にはさほど注目していなかったのだけれど、まとめて読んでみるとなかなか面白いと思った。
今読んでいるのはラファティの「宇宙舟歌」。やっぱり面白い。今日中には読み終わりたいなぁ。
posted by 旅烏 at 21:39| Comment(15) | TrackBack(9) | 購入した書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ロングテールな人

ふと思ったんだけど、書店とかレコード店とかの複合店化と大型化が進んでるじゃない?
そういった店ってやっぱりある程度の商圏人口がないと出せないじゃない?
オンラインショップがそういった、商圏として成り立たない地域に住んでいる人たちの需要をつかむことが出来たら、これってロングテール現象に含まれるかしら?
それともそういったことは既に起こっていたりするのかしら? 良くわかんないんだけども。

ロングテールについては、まあこちらでもどうぞ。つーてもwikipediaだけど。
posted by 旅烏 at 20:42| Comment(20) | TrackBack(10) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

THE MINSTREL SHOW(Little Brother)

あの9th WonderとMCのBig Pooh、PhonteからなるLittle Brotherの2ndアルバム“THE MINSTREL SHOW”を購入。
飛びぬけて印象に残る曲があるわけではない。しかしながら、アルバム全体を覆う空気が実に素晴らしい。
聞いている間はあの黄金時代へ戻ることができる。ATCQ、Gangstarr、Pete Rock、De La Soul、Da Beatminerzといった連中がシーンを牽引していた、あの90年代へ。


てな書き方をすると懐古趣味と思われそうだな。しかし喜ばしいことに“THE MINSTREL SHOW”は微塵も古さを感じさせないアルバムだ。例えばあなたがロックのファンだったとして、3ピースの編成を見て、古臭いと一蹴するだろうか。例えばあなたがミステリのファンだったとして、「嵐の山荘」に挑んだ作品を古臭いと一蹴するだろうか。例えばあなたがSFのファンだったとして、宇宙空間を舞台にした作品を古臭いと一蹴するだろうか。そんなことはないよな。「古い皮袋に新しい酒を注ぐ」とは使い古された表現だが、昔から現在まで通用し続けている方法論だ。


しかしあれだ、「サンプリングを駆使する」という、かつては当たり前だった、王道を行く手法が、10年のときを経ずして新鮮な手法として熱い支持を受けるってのもアレだな(笑)。それだけ90年代末からのメジャーシーンの台頭によってアメリカのHIPHOPが変質してしまっていたということなんだろうけど。
ただ、9th WonderにせよMadlibにせよKanye Westにせよ、ただサンプリングしてループするだけではない、音質的な意味でも過去の作品の再現を試みているように思える。歌詞は過激なまま音だけがどんどんキレイになっていってしまったような印象を、90年代末以降のHIPHOPに抱いているのだけれど、そういったキレイな音へのカウンターとしても捉えることが出来るのかな?


そんなことはさておき、アルバム全体としてのまとまり、アルバム全体のクオリティという点で、この作品は非常に優れているのだ。個人的にはBlack Star“TALIB KWELI & MOS DEF ARE BLACK STAR”、The Pharcyde“LABCABINCALIFORNIA”、Tha Alkaholiks“Coast 2 Coast”、The Roots“DO YOU WANT MORE?!!!??!”といったアルバムに比肩すると思うし、ひょっとしたらATCQ“The LOW END THEORY”、Black Moon“ENTA DA STAGE”、Gangstarr“HARD TO EARN”といったアルバムにも比肩してしまうかもしれない。今のところ、今年のベストはこれ。聞いているうちに自然と体が動くアルバムに出会えた日は、本当に心の底から幸せだ。

posted by 旅烏 at 19:57| Comment(21) | TrackBack(6) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

文字活字文化振興法の名の下に 或いはとうとう本性だしてきやがった

Copy & Copyright Diaryさんのエントリ「文字・活字文化振興法は再販護持のための法律なのか」に同意する。
当ブログでも文字・活字文化振興法について取り上げたことがあったが(これとかこれとかこれとかこれとかこれとかこれとかこれとかこれとか)、その中で活字文化議員連盟の前身として活字文化議員懇談会ってのがあり、そこが再販制度維持を訴えるアピールを出していることなども取り上げた。
文字・活字文化振興法についてはマスコミ不信日記さんが根気強く取り上げてらっしゃる。さらに再販制度について同じくマスコミ不信日記さんと、その管理人id:saihanさん御推薦の著作物再販制に疑問を持つためのサイトにもリンクしておこう。


つまり、文字・活字文化振興法は再販制の維持ってのがその目的(のひとつ)としてあるんじゃないかというのが、活字文化議員連盟の成り立ちからして疑われるわけで、Copy & Copyroght Diaryさんの指摘された点からは「なーんだ、やっぱり再販制度維持が目的かよ」というゲンナリ感が湧き上がってくるわけですわ。



追記:ありゃ、トップページにリンク貼るはずが間違えちゃった。あらためて、貼りなおします。
著作物再販制に疑問を持つためのサイト
posted by 旅烏 at 02:12| Comment(22) | TrackBack(12) | 出版業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月07日

トップロードが

ナリタトップロードが亡くなったとのこと。心不全。享年9歳。
若すぎるよ。なんなんだよ。ふざけんなよ。畜生。



2chでの名スレ。ナリタトップロードの鬱な日記を思い出すね。こちらがリンクこちらのほうが見やすいかも。
あー、なんかね、自分の中で何かが終わっちゃった感じがする。
でも、まだ終わりではないあたりが、競馬の素晴らしいところであり、寂しいところであり。
あれだ、とりあえず飲もう。
posted by 旅烏 at 19:18| Comment(46) | TrackBack(5) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月06日

もしかして

競馬からは最近遠ざかっていますが、この間の菊花賞での激走といい、ノリって絶好調だったりします?
posted by 旅烏 at 03:05| Comment(8) | TrackBack(6) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

複製権拡大への好機だぜ

既に各所で取り上げられている記事ですが、一応クリップ。

携帯プレーヤー課金、2年間見送り 文化審小委が方針

どこからどう伝わったニュースなのか良くわからないんだけれど、まあ、強引にやっちゃうのはしにくくなったわな。多分。
記事によると、私的録音録画補償金制度の見直しを2007年までに行う方針らしい。
まあ、見直しなので、どう変わるのかはわからんわけですが。


以前「試される。」さんの“御大”三田誠広氏の“見過ごせない論理の貧しさ”というエントリで、私的録音補償金を携帯プレーヤーにまで拡大すべきと言う人とケンカしたことが(正確にはケンカに乱入したことが)あって、その時、その人はこんなことを言ってたのよ。以下、引用。

デジタルメディアの課金を廃止する代わりに、デジタル複製を複製権侵害とする立法の方がいいですか?


おお! 制度自体を変えていくわけだから、デジタル複製自体を違法とするチャンスが訪れたことになるぞ! がんばってくれ!>各位
posted by 旅烏 at 03:03| Comment(19) | TrackBack(9) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月03日

さっさと参入すればよいのにと思うんだが、もしかしたら遅すぎたかもよ

クリップ。Hotwiredより。

本を殺す出版ビジネス、活かす出版ビジネス


以前にも書いた覚えがうっすらとあるんだが、新刊書店含めた出版産業が新古書店やネット喫茶に参入すべしというのは大賛成。
ただ、新古書の市場というのも頭打ちもしくは縮小傾向になっていくと思うので、ネット喫茶の方が無難かなと思う。遅すぎたかもよ。
あと、作家・マンガ家・ライターが置き去りにされるような気がしないでもない。出版社の在庫を減らせるはずだから、全体的なコストも削減できるだろう。そうすると、より効率的な利益の分配というのが大きな課題になるんだろうな。
posted by 旅烏 at 12:25| Comment(16) | TrackBack(3) | 出版業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月01日

太陽レンズの彼方へ マッカンドルー航宙記

チャールズ・シェフィールドの「太陽レンズの彼方へ マッカンドルー航宙記」(創元SF文庫)を読んだ。
天才物理学者にして無垢な変人マッカンドルー博士と、その恋人にしてよき相棒にして管理人にして宇宙船のベテラン船長ジーニー・ローカーが、宇宙の謎を探るため、いろいろ駆け巡ったり巻き込まれたりする連作短編集。前作の「マッカンドルー航宙記」が翻訳されたのが1991年とのことなので、お久しぶりというかなんというか。まあ、定本の本国での刊行も2000年とのことなので、向こうでも似たような状況だったのかも。ただ、本国ではシェフィールドの作品自体はコンスタントに発表されていたというのは大きな違いだけれど。
驚きとかはないのだけれど、安心して読めるハードSF。巻末に作者自らによる科学解説もついているあたりは、科学者作家の面目躍如か。
ちょっと食い足りない気もするけれど、この後には歯ごたえ抜群であろうR・A・ラファティ「宇宙舟歌」が待ち構えているので、丁度いいのかも(笑)。
posted by 旅烏 at 07:42| Comment(2) | TrackBack(3) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月31日

本を捨てる日

商品が余ってしまったらどうするか。
まあ、安くして売るしかないわけである。返品が出来るわけでもなし。
では、安くしても売れなかったらどうするか。
アピールが足りなかったのかなと思って、安くした余剰商品を一生懸命プッシュするわけだ。
それでもなお余ってしまったら、ことによると在庫が増え続けてしまっていたらどうするか。
もう処分するしかない。捨てるしかない。


以上、新古書店での話であり、余ってしまった商品とはベストセラーのなれの果てだ。
今日はこれから休日を返上して、捨てるべき商品を選別しに行くわけだけれども、正直、心中は少しだけ複雑である。
売上を増やそうと思ったら、商品を充実させねばならない。そのためには、買取数量を増やすのは必須である。あの手この手、様々な取り組みで在庫量を確保していく。
そして成果が出ると、当然それ以上の売上を目指さなければならない。売上を増やそうと思ったら商品を充実させねばならず、そのためには買取数量を増やすのは必須であり、それでまた成果が出ると……以下、同じように続いていく。
まあ、新古書店が取っているビジネスモデルが行きつく、必然的帰結なのかなとは思う。もっと良い方法はないかなと考えてみることはあるけれど、妙案が浮かんだことはない。
じゃ、捨ててきます。
posted by 旅烏 at 07:25| Comment(13) | TrackBack(6) | 出版業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月29日

活字文化振興におけるネガティブなフレイヴァー

元フリーター編集者の出版日記さんから活字文化振興について書いたエントリをTBいただいたので、これを機会に活字文化振興とやらについて思っていることなんぞを書いておこうかという次第。


まあ、読み書きや文章読解力は大事なものなので、それを強化しようという話があったとしたらその動きは悪いことではないとは思うんだけど、それと「本を読む」ことはイコールではないなあと思ってみたり。本を読む人はみんな話のわかる人かというと、別にそんなことはないしね。私含め、アホな読書家というのは掃いて捨てるほどいるわけだし。


それとはまた別に、本ってのはいいものだからもっと積極的に打って出ようというキャンペーンもいいことだと思うわけで。
ただ読売のやってる21世紀活字文化プロジェクトってのはかなり胡散臭い感じで見ていたりするんだが。


で、こちらがそのプロジェクトのページ。恐いので見出しは載せませんよ、と(笑)。
プロジェクトの趣旨説明の文章が載っているのだけれど、一部引用すると


 若者を中心に活字離れ現象は深刻さを増しています。このままでは次世代の思考力や創造力の低下、ひいては人間力の衰退につながりかねません。活字文化のさらなる発展が急務です。



「人間力ってなんじゃい」とか、そういったことはさておき、これってねえ、いかがなものかと思うんだよ。この一節なんて、完全に危機感を煽るために書かれているでしょ。
リンク先の全文を読んでみても、どこにも出版文化の残してきた素晴らしい実績や、本はこんなに素晴らしいとか、ポジティブな面が何一つ語られていないわけ。
いや、プロジェクトにおいては、そういった読書の楽しさを伝えるといったポジティブなこともやっているようだけどさ。


例えば、あなたが「本をもっと普及させるためにキャンペーンをやりたいんだけど」と誘われて、こういった設立趣旨の策定にもかかわったとしてさ。
「読書というのは素晴らしい体験だ。昨今はいろんなメディアも登場しているけれども、この素晴らしさを改めて多くの人に拡げていきたい」
とポジティブにやった方が、リンク先の読売のプロジェクトみたく
「最近読書する人が減ってきてる。このままだと次世代がマジヤバイので、活字文化を再興させるのが急務です。いや、マジヤバイってば」
とネガティブに危機感を煽るよりもずっと心証良くないかい?
広く一般に働きかけるプロジェクトであるからこそ、そういった心証の部分は重要になると思うわけで。そんなところからも、なんか感覚がずれてないかなといらん心配を……いや、心配はしてないな。これっぽっちも(笑)。巨人も読売もナベツネも好きじゃないしな。


ちなみに、プロジェクト内で活字文化推進委員会っつうのが組まれているらしく、こちらがその名簿
既存のお偉い方が雁首そろえているような印象がありますな。
もうネガティブなやり方しか思いつかなくなっちゃってるんだろうな。失礼ながら、少々可哀想ですらある。推進委員長が活字の独自性をアピールしようとして見事に失敗しているあたりなんざぁ、涙を誘うね、もう。
posted by 旅烏 at 12:37| Comment(16) | TrackBack(5) | 出版業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

百家争鳴が望ましいのかなと思う

先日、のべるのぶろぐさんでの連載記事を取り上げさせていただいたけれども、その2回目がアップされた。こちら(1回目は「序章」だったので、今回が第1章になります)。
いや、実は読んで少々違和感を覚えたんだわ。異論があるとかそういったことではないんだけれども。あれ? 小野不由美どこいったの? みたいな感じで。
考えてみるに、のべるのぶろぐさんでは「ライトノベルは従来文庫の形で多く刊行されてきた。しかし、ノベルズでの刊行やハードカバーへの進出など、文庫以外の形にも進出していくことでそのフィールドを広げようとしている」ということを論じようとしていると思われ、それをライトノベルの「越境」と表現した。で、私はといえば「越境」と聞いて版型のみならず、読者層の拡大とかそういったことを連想したわけですよ。で、ライトノベルからクロスオーバーにヒットした小説でパッと思い浮かんだのが「十二国記」なわけで。
てなことを考えていたら、のべるのぶろぐさんにTBをうたれているPrivate Windowさんで、ライトノベル系文庫から一般向け文庫への「文庫落ち」が既に論じられていた。そのエントリはこちら。うんうん。


ここで大切なのは、誰の論が間違っているとか、どっちが正しいとか、そんなのは重要じゃないということ。
以前、ライトノベルにおける批評(というか、シーンを概観する作業だな)を「地図作り」と表現して、かつてSF小説がそれで失敗した例を挙げ、同じ轍を踏まないといいなあなんて書いたことがあったけれども(そのエントリはこちら)より具体的に言うと、SFにおいてはある特定の(もしくはどれをとっても似たような)シーンというものがファンの間で支配的になってしまい、そのシーンの外側の才能や「いや、こんな見方もある」という異論がマイナーなものに留まらざるを得なかった。その結果、業界から読者から、なにからなにまで視野狭窄を起こしてしまったんじゃないかってのがあるわけですよ。(もっと具体的に言うと、どの媒体、どの雑誌を読んでも、同じような面子がSF小説に関する文章を書いているわけだから、必然の帰結であったのかなと思う。この構図は今も根強く残っているしね)。
だから、ライトノベルシーンの現状について、ある共通認識が出来上がってしまうということについて「それは悪影響も大きいんじゃない?」という危惧があったんだわ。。
しかしだ、このエントリを書いたときに大きな点を見逃していたことにさっき気がついたのよ。そうね、SFが大失敗した頃と違って、今ってネット社会なのよね。


つまり、ある事柄のシーンを概観しようと思ったら、昔はそれこそブックガイドや雑誌・評論書といった出来合いのものを頼りにするか、数少ない同好の士が集まって馬鹿話しながらダベるくらいしかなかったのが、今は多くの人が自分描くシーンを提出できる状況になっていたのね。それを忘れていた。
そういった中では、ある特定の見方が大勢を占めてしまう危険性は以前に比べてずっと減っているんじゃなかろうか。なんだ、じゃあ心配ないじゃん。と。
逆に言うと、ある見方が大勢を占めてしまったらそれが危険信号ともいえるんじゃないかと思う。
そういった意味で、のべるのぶろぐさんの論に対して異なる観点の論が出てきているのはとても健全なことであると思うし、既存の批評本において示されているシーンの図式っつーのにも権威を持たせてはいけないと思う。あれか、こんなところにも「既存のメディアに対するカウンター」が必要かなと(笑)。
posted by 旅烏 at 11:44| Comment(19) | TrackBack(17) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月22日

商品知識

いや、昨日入社4ヶ月目の新人さんと一緒に、文庫本の差込POPメンテナンスをしてたんですよ。
「わからないのがあったらここに置いておいてくださいね。あとで見てみますんで」とか言いながらね。
で、まあまだ売場に不慣れなこともあるんだろう、「わからない」POPが時とともにどんどんと増殖していくわけですが。


その中で一際光を放つ「アガサ・クリスティ」の差込。


マジか? ミステリの女王だぜ? 女王といえば「エラリー・クイーン」の差込もわからないPOPの中に入っていてそれもブルーなんだけども、女王だぜ? ポアロだぜ? デイヴィッド・スーシェだぜ? 里見浩太郎だぜ? 水戸黄門だぜ? 東野英治郎だぜ? 東野英心だぜ? あばれはっちゃくだぜ?
お前の商品知識のなさにゃあ、父ちゃん情けなくて涙でてくらぁ。
posted by 旅烏 at 08:43| Comment(40) | TrackBack(6) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月20日

衰退とジャンルであることとジャンルではないこと

のべるのぶろぐさんで、「越境」するライトノベル:序章という連載が始まった。ライトノベルに興味を持ちつつ(いや、一応ロードス島世代だし)、何冊か購入するも積読の山っつうか山脈で遭難しかけている私。なにかしら勉強できるんじゃないかなと楽しみにしていたり。


で、読み進めていくと

 ライトノベルが批評されることで衰退していくのではないか、かつてのSFと同じ道を歩んでいくのではないか、と心配する向きもいる。だが私はそれを杞憂と断じる。なぜならライトノベルはジャンルではない、ゆえに閉塞はしない。あらゆるジャンルを自由に渡り歩き、貪欲にあらゆる要素を取り込んでいく。たとえ外からの目にさらされ、定義の枠を嵌められようとしても、ライトノベルの渾沌はそんな外圧など跳ね返すだろう。一ライトノベルファンとしてそう信じる。


かつてのSFと同じように衰退していくのではないかというあたりは、私もちょっと前に同じようなことを書いた。こちらがそのエントリ。やっぱり、他にも似たようなことを考えてる人がいるんだね(笑)。
ファンがそういった見方を杞憂だと前向きに一蹴してしまえる、そういう状況は実に好ましいというか、幸せなことだと思う。いや、本当に(ただ私、ライトノベルには本当に詳しくないので、そういった読者が多数なのかどうかすらわからないんだけどね)。
ただ、ライトノベルがジャンルではないから閉塞はしないってのは、まあ、あまり関係ないだろうなとは思ったりする。SFというジャンルがかつて元気なくなってしまったのは、SFがジャンルであったことが直接の原因だとは思わないので。ジャンルではないものがいわゆる「浸透と拡散」を起こしたらどうなっちまうんだろうとか、結果として特定の出版社・特定の作家にしか目が行かなくなるという、かつてのSFと同じ視野狭窄を起こすんじゃないかとか、そういったことはSFがジャンルであり、ライトノベルがジャンルではないこととはあまり関係ないだろうな、と。
でも、ライトノベルの場合は次世代の作家の発掘という、SFが一番ダメダメだった部分(笑)をしっかりとやっているわけで、その分持続するパワーも凄いだろう。そのパワーでこんな杞憂は跳ね返してしまう可能性も十二分にあるのかな。
ただ、どんな市場であろうとパイは限られているわけで。新しい才能はきっと無限に出てくるけれど、ライトノベル市場は無限じゃない。いつかはライトノベルも、今とは違ったやり方を取らなきゃいけないターニングポイントが来るんだろうなあ、きっと。
なんか良くわからない文章になったけれど、一読者として楽しみにしているので、のべるのぶろぐさんにTBをうたせていただくことにいたしましょう。
posted by 旅烏 at 07:48| Comment(15) | TrackBack(7) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

急いでコーナーを作りましたとも

なんか、マンガ家の末次由紀氏の作品が回収・絶版という騒ぎになっているらしい。わーお。大変大変。
いや、作品についても騒動についても良く知らないんだけども。
絶版ですよ?
もう本屋さんでは買えないという事ですよ?


つまり古本屋でしか買えないわけで、売上アップのチャンスなわけで。
早速、末次由紀作品を集めてコーナーを作ってみました。いや、ウチ新古書店だし。絶版関係ないし。需要あるだろうし。近くにスラムダンクも並べようと思ったら、スラムダンクの在庫が少なくて無理だったりしたわけだけれども。
今日だけで何冊か動いていたので、週末には売切れるくらいの勢いを期待。
posted by 旅烏 at 07:10| Comment(37) | TrackBack(13) | 出版業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月01日

変な数字ですこと

試される。さん及びWhere is a limit?さん経由、ITmedia+D LifeStyle:「iPod課金」――実現したら1台あたり400円プラス?より。文化庁文化審議会著作権分科会 法制問題小委員会が9月30日に行われて、私的録音・録画補償金のパブリックコメントの中間結果なども踏まえて論点の再整理が行われたそうだ。
日本音楽著作権協会と日本芸能実演家団体協議会と日本レコード協会が「ハードディスク内蔵型録音機器等による私的録音から著作権者・著作隣接権者が受ける経済的な影響」という資料を出してきたんだけれども……これがとんだお笑い種でね。しょうもねーったらありゃしねえ。
まあ、詳しい「計算式」(そう、計算式出してきやがったのよ(笑))はリンク先の記事を読んでいただくとして、この3団体の資料を私流に要約すると

「iPod等のハードディスク内蔵型(含むフラッシュメモリ)での複製を、個別課金にしたばあいは485億円、私的録音補償金の対象に含めた場合には18億円儲かります」

という具合になる。なんつーか、この数字を出してきた意図がわからん(この計算式自体も、かなり変だけどね)。
会話にするとこんな感じだ。


「補償金が減ってきてますから、iPodなんかからもお金を取れるようにしてくださいよ」
「でも、いろいろ問題があるよねぇ」
「いや、お金を取れるようにしてもらえれば、これだけ儲かるんですってば」



説得力も何もあったもんじゃないっしょ?(笑)
金の2重取りになるんじゃないかとか、権利者が受ける不利益ってどのくらいなんだよとか、現行の制度がそもそも破綻しているんじゃないかとか、そういった問題は全部すっ飛ばして「これだけ儲かりますよ」と言われてもなあ。馬鹿にされてるんだなあ、やっぱり。
順序としてはまず、「iPod等からお金を取れなかった場合、これだけの利益の損失がでます」というのを示して、その後に「でも、iPodからもお金が取れるようになればこんな感じでその損失を埋めることが出来ます」とやらなきゃ駄目だろうに。
前者をすっとばして「これだけ儲かります」ってさ、これで誰か納得する奴いるのか? というか、これで誰かを納得させられると思ってるのか?

うん、やっぱり馬鹿にされてるんだよ。
posted by 旅烏 at 14:47| Comment(35) | TrackBack(19) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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