2004年06月19日

2turntables & Microphone

輸入権が創設され、輸入盤市場が縮小すると、海外のマイナーな音源は手に入れにくくなりますね。
次は中古規制だそうで。
そうすると、洋邦問わずマイナーな音源は手に入れにくくなりますな。
レコードコレクターには住みにくい世の中ですね。私はコレクターではなく、ちょくちょくCDを買う程度ですが。
私の好物でありますHIPHOPでは、プロデューサー=レコードコレクターだ、なんていう発言もあったりしまして。いや、どこで読んだんだか失念してしまったのですが。
日本を代表するトラックメイカーの一人であるRhymesterのMummy Dも“WELCOME 2 MY ROOM”で、自分の部屋にレコードが溢れかえっている様を描写していますね。
あまたの音源を漁り、その中からこれはというブレイクビーツを探し出すわけです。
アメリカの著名なアーティスト集団であるDiggin' In The Crates(DITC)なんてのは、そのままエサ箱(店のレコード棚)を漁るというところから命名されていたりもします。
彼ら、プロデューサーやDJにとっても、マイナーな音源が手に入れにくい世の中がやってくるのでしょうか。
すると必然的に、魅力的なブレイクを探し出すという作業が阻害されます。
つまり、サンプリングという手法が阻害されるともいえます。そのサンプリングの素材を探し出す作業が阻害されるわけですから。
もちろん、HIPHOPミュージック全てがサンプリングを用いているわけではありません。The RootsやOutkast、Black Eyed Peas、国内においてはLoop Junktionの例を持ち出すまでも無く、生演奏を用いた素晴らしい楽曲は、HIPHOPにも数多く存在しています。
しかしながら、ブレイクビーツという手法の発見によって、HIPHOPは生まれたといっても過言ではなく、ブレイクビーツはその根幹と深く結びついたものです。
俗に「2ターンテーブル & マイクロフォン」というのが、一番ベーシックなスタイルだといわれています。2ターンテーブルが、すなわちブレイクビーツ。マイクロフォンがラップ。ロックで言うところのギター・ベース・ドラムの3ピースみたいなものでしょうか。
もし輸入権創設によって輸入盤市場が縮小し、中古規制によって中古盤市場が縮小したら、これはダイレクトにブレイクビーツに影響するでしょう。
先ほどの3ピースの喩えを使うならば、著作権によってギターの使用を制限されるようなものです。
いや、私、ロックはド素人ですので、著作権によってギターの使用を制限されたら、ロックにどのような影響が出るのか、よくわからないのですが。
結局のところ、何が言いたいのかというと、輸入盤が手に入れにくくなり、中古盤が手に入れにくくなったら、日本におけるHIPHOPは緩慢な死を迎えるのではないか、そう思うのです。
もしそうなってしまったら、70年代半ばにニューヨークで生まれ、80年代に日本に渡ってきて、様々なアーティストの奮闘で日本に根付きつつあるHIPHOPというアートフォームを殺害したのは、RIAJだということになりますね。
posted by 旅烏 at 20:26| Comment(2) | TrackBack(0) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

輸入禁止期間は6ヶ月がいいなあ

高橋健太郎氏が、輸入権が行使された際の輸入禁止期間について、考察してらっしゃいます
ちょっと引用させていただきますと

ところで、2002年5月発売の邦楽ヒット・アルバムが、とある大手レコードチェーンにて、現在までの売り上げの何パーセントを発売月中に、さらに発売から六ヶ月以内に売り上げたかというデータを入手しました。そのうち、上位5タイトルのデータを抜粋してみます。

M 発売日 02/05/10 価格 2913円 5月末までの売り上げ 76% 10月末までの売り上げ 91%
T 発売日 02/05/27 価格 2913円 5月末までの売り上げ 46% 10月末までの売り上げ 92%
S 発売日 02/05/22 価格 3429円 5月末までの売り上げ 60% 10月末までの売り上げ 94%
O 発売日 02/05/27 価格 2913円 5月末までの売り上げ 37% 10月末までの売り上げ 89%
A 発売日 02/05/15 価格 2913円 5月末までの売り上げ 67% 10月末までの売り上げ 93%

6/15に僕はJ-POPのレコードの大半は発売から6カ月以内に売り上げの90%以上を売っているはず、とあてずっぽうを書きましたが、ほぼそれが裏づけられています。
(中略)
こうした実情から考えても、発売六ヶ月後に輸入盤(還流盤)の禁止措置が解かれても、もはや、レコード会社に大打撃を与えることはないのが分かります。その頃には中古盤も出回っているでしょうしね。輸入禁止を解除して、時限再販も解除して、美しい自由競争のあるマーケットが六ヶ月後には出現する。これがいいじゃないですか、ねえ。




個人的には6ヶ月でも長すぎると思いますが(笑)、少なくとも輸入禁止期間を6ヶ月以上にする必然性は無いように思われます。

posted by 旅烏 at 12:37| Comment(0) | TrackBack(1) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年06月18日

いっぺん死んでこい

造反有理さんのエントリー「Next Target(2)」より。

簡単にまとめますと、社団法人日本レコード協会の「日本のレコード産業2002」には、立法化によって中古市場に規制をかけていこうとする姿勢が、はっきりと謳われている、という内容です。
「日本のレコード産業2002」より、当該箇所を引用いたしますと…

−−−−−−−−−−
また、音楽CDの国境を越えた流通問題、録音を前提としたデジタル放送による問題、さらに最近顕在化している中古CDの流通問題に関しても、立法化に向けた活動を展開してまいります
今年度、日本のレコード産業が取り組むべき主な課題は以下のとおりです。

1. 違法対策
  ◎ネット上の音楽の違法利用対策
  ◎違法録音物対策
2. 権利保護技術の導入支援
3. 立法化への対策
  ◎公衆送信権の創設
  ◎輸入権の創設
  ◎中古CDの流通に関する法整備
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うん、そうかそうか。

わかったから、いっぺん死んで来い

posted by 旅烏 at 23:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 出版業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

おーはしるい等

「派遣社員 松島喜久治(4)」ふじのはるか・芳文社
「夫婦な生活(5)」おーはしるい・同上
「ふたご最前線(2)」辻 灯子・同上
「馬なり1ハロン劇場(19)」よしだ みほ・双葉社
「ホーリーブラウニー(3)」六道神士・少年画報社
「エクセル・サーガ(12)」同上

我ながら、変な偏り方をしているな。
ちなみに今読んでいるのは河出文庫「20世紀SF 5 1980年代」です、と、活字も読んでるよのアピール。
posted by 旅烏 at 20:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 購入した書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

The Gift of Gab等

4th Dimensional Rocketships Going Up/The Gift Of Gab
Later That Day.../Lyrics Born
Movie Star/Zwei

これから聞き込みますが、The Gift Of GabもLyrics Bornも、聞き込み甲斐のあるいいアルバムかも。
さすがQuannum Project。
Blackaliciousの2ndやLatyrxのアルバムよりも、個人的にはツボかも知れない。
posted by 旅烏 at 19:59| Comment(17) | TrackBack(6) | 購入したCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

東京新聞社説

音楽配信メモ」さんより、東京新聞の新たな社説「輸入CD規制 厳しい監視を怠るな」をご紹介させていただきます。
東京新聞、社説でレコード業界と文化庁を滅多切りです。
うむ。
東京新聞は








追記:OTO-NETAさんからの情報です。朝日新聞も「輸入CD――ファンは怒っている」という記事を掲載したようです。
posted by 旅烏 at 12:31| Comment(0) | TrackBack(1) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

CCCDに反対する理由もしくは動機

Unforgettable Daysさんのエントリー「CCCD問題に潜む次世代メディアを巡る対立軸」で、sandmanさんがCCCDに反対するということがどういうことなのか、考察してらっしゃいます。私はsandmanさんの考察に必ずしも同意はしませんが、同時に示唆に富むものでもあり、CCCDについて新たに考えてみる契機にもなるものだと思いますので、ご紹介させていただきます。是非ご一読を。
いや、悪い癖が出てしまいまして、よせば良いのに不肖旅烏、当該エントリーにコメントなんか書いてしまいまして、コメントのやり取りをやらせていただきました。
個人的には、これがやったら面白かったので、コメントも併せて読んでくれると嬉しいかも。
posted by 旅烏 at 12:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

15箇条

こちらで、高橋健太郎氏が、今回の改正された著作権法が運用される際、求めて行きたいことを15の項目に分けて、論じてらっしゃいます。
皆様、頭に叩き込んでまいりましょう。
少なくとも、この15項目のどれかが守られないような状況が生まれたら、それは還流CDの国内流入を防ぐという立法趣旨から外れた形で、法律が運用されているということに他ならないのですから。
posted by 旅烏 at 04:34| Comment(1) | TrackBack(0) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年06月16日

メトロでのフォーラム

トラックバックいただきましたShaggyDogsGalleryさんが、「行って来ました『音楽を自由に選択出来る権利を! 』」というエントリーで、フォーラムのレポートを書いてらっしゃいます。
詳しいレポートに仕上げてらっしゃいますので、まだご覧になっていない方は是非ご一読を。
やはり焦点は
・輸入禁止期間の短縮
・付帯決議通り運用されるかどうか、監視の続行
・問題の存在をきちんと知らせる活動の続行
といったことになるようです。また、文化庁の役人もwebは毎日チェックしているそうで、声を上げ続けることが大事であるとも。
皆様、しつこくしつこく参りましょう。
とりあえず、私は粘着質ですので、そうは簡単に黙ってやんねえよ、と。

また、うちのエントリー「福山哲郎事務所からの手紙」のコメントで、TeSaさんが、当日の福山哲郎議員の発言を書き起こして下さいました。本当にありがとうございます。
以下、TeSaさんによる書き起しを転載させていただきます。

−−−−−−−−−−
2人目の質問(2004.6.15 22:24頃)
福山議員に対して、4点質問

反対ゼロで参院を通ってしまったことに対して説明を求む
政党の論理についての説明
党派を超えた若手議員の動きが、なぜなかったのか
出馬される身ですから、今後、参院で民主党の福山がどうするか

これらに対する、福山議員の発言。
政党の論理

私はさっきから意図的に、民主党とは一回も言っていない
僕がこの選挙に出るということも一回も言っていない
変な話ですが、そのようなことをやるから政治家は嫌われてきたと思うから、
一緒に聴いて僕の思っていることを言おうと思って来たので、
党のことは一切言っていない。

反対ゼロで参院を通ってしまったことに対して説明を求む

自公は与党、法案提出者だから。
自民党の中では一切反対意見がなかったから、法案が出てきた。
僕らの中では、ここまで深い話になっているということに対して、ごめんなさい、
そこまでの理解が、法案を見た瞬間に見れなかったのは
僕らの責任だと思います。

で、みなさんの動きを見て、
感度のいい川内さんが反応して、
衆議院では大きくなったけど、
参議院の時点では実は国会のところまで届いていなかった。

年金とか、重要法案が一杯あったので
我が党の中でも、弁解をすると、
この著作権法はB法案といって、A法案になっていなかった。
他の野党、社民共産からも殆ど異論が出なくて
参議院を通過した。

そのぐらいの時には、
みなさんの署名が集まってきて川内さんが反応した。
その点は、自分の不明を恥じながら、申し訳ないなと。

しかし、その後の動き
僕はたとえ参院が賛成しても衆院で止めようという話は
うちの政調会長にもしましたし、

現実問題としては、
付帯決議は野党が出す。高橋さんの相談を受けて、
衆議院では参議院とは違う詳しい付帯決議が出て、
何とかくさびを打とうと。

この参議院のマニュフェストで、
僕らは具体的に
「洋楽レコードCDの並行輸入が阻害されることがないよう監視し、
消費者の利益が侵害される場合には、
必要な法整備を行う。」
ということを、マニュフェストに入れました。

そこで、政党としてのチェック機能を果たそう。
僕自身は、みなさんと連携できるのであればチェックしたいし、
文化庁に対してもチェックしたい。

ここで、追加質問があり、

政権を取れなかったら、マニュフェストを取り消さないか?
それでは信用されないだろう。
政党を超えて活動する覚悟が必要だ。
自民公明の議員でも分かる人はいるはずです。

との問いに対し、

福山議員
いますが、法案が出てきた時点では、自民公明の議員は
全員了承した前提で出てきますから、
勝負は、実は法案が出てくる前なのです。
これは政治の力学ですから、みなさんには
理解されにくいとは思います。

マニュフェストは我々のやりたいことのメニューですから、
政権取ろうが取るまいが、我々は言い続けます。
一回一回変えているようでは、信用されないというのは、その通りだと思います。
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posted by 旅烏 at 21:06| Comment(1) | TrackBack(1) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年06月15日

福山哲郎事務所からの返事

13日にこんなメールを、京都府の改選参議院議員と立候補予定者、各政党の府連に送らせてもらったのですが、福山哲郎氏(民主党・現)からお返事をいただきました。こちらから送ったメールに、返信があった際には公開し、情報を共有する旨を書いておきましたので、お約束どおり、公開させていただきます。

−−−−−−−−−−

メールありがとうございます。
ご質問の件につきましてご返信させていただきます。


○ 今回成立した法案に対する対応を
  現在、党として検討中です。
  今後、この法案に対し我々民主党がどのような動きを
  取るかにご注目いただければ幸いです。

○ もうすでにご存知かも知れませんが、本日「メトロ」で
  今回の一連の出来事を考えるフォーラムが開かれるのですが
  私自身、今回そちらにお誘いいただいているので、
  もし、お時間さえいただけるのであれば
  そこでお話させていただきたいと考えています。

 本日の事も記載させていただいているメールですので
 取り急ぎ、以上2点ご連絡させていただきます。

 詳しくは、またメールさせていただきますが
 ご質問がございましたら
 どんどん、こちらにメールしていただけましたら幸いでございます。

 急ぎでメールさせていただこうと思い
 乱雑な文面になってしまったことお詫びいたします。

 福山哲郎御池事務所

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無理してでもメトロいきゃあよかった……
posted by 旅烏 at 15:02| Comment(4) | TrackBack(5) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

極私的Watch Dogプロジェクトご紹介

OTO-NETAさん経由の情報です。
バー原子心母のさやさんが、極私的Watch Dogプロジェクトとして、各種輸入盤と国内盤の価格を比較してらっしゃいます。
是非ご覧あれ。




関係ありませんが、同じくOTO-NETAさんのこちらのエントリー、「日本のレコード産業界はこんなカンジ」にニヤリ。
posted by 旅烏 at 13:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

メディア関係者は権利が大好き!

Copy&Copyright Diary@JUGEMさんのエントリー「貸与権の次は」によりますと、日本雑誌協会と日本書籍出版協会が、貸与権の成立を受けて共同声明を出したそうです。
Copy&Copyright Diary@JUGEMさんが注目してらっしゃるのは以下の箇所。

一方で、出版者の権利問題につきましても貸与権の付与を契機に前進させたいと存じます。

出版者の権利って言われてもよくわからなかったので、日本書籍出版協会のサイトを見てみたら、出版者の権利についてという報告書が公開されていた。
これを読むに、出版社はレコードのように著作隣接権が欲しくて欲しくてたまらないらしい。
で、ここで《陸這記》crawlin' on the groundさんのエントリーから引用してみると…

「(出版界が)商業にもなってない」と書いた理由について、もう少し具体的に書いておくべきかもしれない。ぼくは、日本の出版界における最大の悪弊は、雑誌に関しては「1)原稿料の額や支払い時期が発注時に明示されないのが当たり前であり、2)最終的に支払われない場合も少なくなく、3)しかも、よほどのことがないとそれが問題とならない」ことであり、書籍については「1)刷部数や定価、印税率といった仕事の対価に結びつく数字の決定プロセスに、著者(あるいはその代理人)がほとんど関与できず、2)出版社によってなされた決定の根拠も著者(あるいはその代理人)に示されない」ことだと思う。つまり、作家やライターは出版社から対等なビジネスパートナーだとは見なされておらず、原稿を書いたり本を出したりすることが、そのことで生計を立て得るまっとうな経済行為としてみなされていない。ということだ
(太字強調は旅烏による)

こんな状態で自分の権利だけ主張されてもなあ。出版社よ、お前もか。
どの出版ジャンルでも同様の部分はあるんだろうけど、私の好物であるSF小説というもの、そりゃあもう絶版・品切が多くてですね。2chのSF板で「初心者にもオススメのSFを教えてください!」なんてレスがつこうものなら、挙げられる作品が軒並み絶版という笑えない事態もしばしば。
80年代のSFブームに乗っかったクチの、大手出版社からの作品なんか、もう死屍累々。生存者ゼロ。ジェノサイドです。
つまり、消費者も著作権者(作者)も尊重されているようには思えないわけで。
あれだ、そんなに権利が好きか?
posted by 旅烏 at 12:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この怒りを誰に……

ぎゃあっ!
Erykah Baduの“World Wide Underground”が
お気に入りのポータブルプレイヤーで認識しなくなった!
盤面を見ると、綺麗に円周状の傷が。
なんでよりによってErykah Baduが!
こ、この怒りを誰にぶつけたらいいのか……
posted by 旅烏 at 02:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年06月14日

提供は

ロート製薬提供の番組といえばSMAP×SMAPであるという方は1を

いや、クイズダービーであるという方は2を

いやいや、クイズひらめきパスワードであるという方は3を。
posted by 旅烏 at 22:26| Comment(7) | TrackBack(0) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年06月13日

問い合わせのススメ

さてさて、もうすぐ参院選でございますな。
そこで、私の住んでるとこの改選議員と立候補予定の方、そして各政党の府連(いや、京都在住なもんで)に、こんな感じのメールを送ってみました。
はてさて、はたして返事は来るのでしょうか?

−−−−−−−−−
突然のメール、失礼いたします。
参院選挙が近づいておりますが、未だどの政党・どの候補者に投票しようか、決めかねております。
つきましては、今国会で一番興味を持って見守っていた、輸入CDの問題について質問させていただき、投票する際の参考にさせていただこうと、ぶしつけながらメール差し上げる次第です。

今国会で著作権法の改正案が成立し、その中にCDの輸入規制に関する物が含まれていることは、ご存知かと思います。
国会における説明では、この改正案で規制対象となるのは、日本のレコード会社がアジア各国でプレスした安価なCD(以下、還流CD)であり、安価な商品が日本国内に逆輸入されることで、国内の音楽産業がダメージを受けることを防ぐものである、との主旨説明がなされました。
しかしながら、実際の条文では、規制対象に地域的な区別がなされておらず、日本国内でもプレスされているCDであれば、アーティストの洋邦を問わず、いかなるCDにも適用可能であることが問題視されました。
言い換えると、「不当に国内レコード会社の利益を損害する」とみなされさえすれば、米英等から輸入され、今まで問題なく流通していた輸入盤CDも規制の対象となりえるという問題が明らかになったのです。
そのようには運営しないという旨の大臣答弁や付帯決議がなされていますが、これは法的な拘束力を持たないことが、質疑から明らかになっています。
言い換えると、海外のレコード会社が「日本国内では国内盤のみを販売した方が利益が上がる。だから本国でプレスしたCDは日本に出さないようにしよう」と、輸入権を行使した場合、それを止めることは出来ないのです。
「いわゆる5メジャー(世界のCD市場の70%強を占める大手5社のこと)は、輸入権を行使する意志は無いといっている」との答弁もなされましたが、言うまでも無く5メジャーは利潤を追求する民間企業であり、経営のために意思を変えることは、十二分にありえることです。
この様な自体が生じた場合、消費者の利益が損なわれるばかりではなく、今まで輸入盤を多く扱ってきた小売店や輸入業者の経営にも悪影響が出ることが懸念されています。
そこでいくつか質問させていただきたいのですが

1・この改正された著作権法には、問題はないとお考えでしょうか。問題があるとお考えでしょうか。

2・懸念されていたような、立法主旨に反した還流CD以外の輸入盤輸入規制がなされた際には、法律の見直しが必要であると思われますか。必要はないと思われますか。

3・また「法律の見直しが必要である」と判断された場合、見直しに向けて何らかの働きかけはしていただけますでしょうか。

4・改正された著作権法では、CDの輸入禁止期間を別に政令で定めるとし、その上限を最大7年間としています。
  しかし、似たような法律を施行した香港ではその期間は18ヶ月であることや、多くのCDが1年前後で廃盤となることから、7年という禁止期間は長すぎるのではないか
という意見が散見されます。
  仮に政令で禁止期間が「7年」と定められたとしたら、これは妥当だと思われますか。それとも、長すぎると思われますか。
  また、これくらいの期間が望ましいという意見がございましたら、一緒にお伺い
できると幸いです。

5・今回の著作権法改正については、事前に行われた関係者間協議の場から消費者が閉め出されていたという意見が多く出ています。
  具体的には、法制小委員会には消費者の参加はなし。著作権分科会では2名が参加しました。
  これは少ないと思われますか、十分だと思われますか。
  また、今後、消費者をもっと参加させるべきだと思われますか。


以上5つ、質問させていただきます。ご回答いただければ幸いです。
また、この問題に興味を持っている方は大変に多く、その人たちと情報を共有したいと考えておりますので、ご回答をいただいた場合には、それを公開させていただくことを付け加えさせていただきます。
それでは、ご回答お待ちしております。


−−−−−−−−−−
返事、きますかねえ?
posted by 旅烏 at 09:18| Comment(0) | TrackBack(2) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年06月12日

宇多丸師匠かく語りき

2ch経由で知ったのですが、こちら、Rhymesterの宇多丸師匠のコメントでございます。以下、一部引用。

CCCDだと購入をためらうようになった。そして、自分たちの作品もまたその一部であることを、改めて嫌だなぁと思った。

いいぞ、師匠。もっと言ってくれ。
posted by 旅烏 at 13:54| Comment(0) | TrackBack(1) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年06月11日

配信ビジネスにおけるアーティスト収入の考察(Unforgettable Daysさん)

Unforgettable Daysさんの『「1曲=100円」時代のアーティスト収入』というエントリーで、配信ビジネスが主になったらどのくらいの収入がアーティストにもたらされるのか、考察をなさっています。大体、15曲で手取り330万円くらいになるのではないかと。
大雑把な試算であることは文中でも言及されており、詳細に検討してみるとこの数値が上下することはありえますし、その上下幅も未知数なのですが、非常に面白いです。
ただ、エントリーを読む限り、(私が思いつく限りで)2つの要素が考察から外れているようなので、一応書いておこうかと。
1つは、ライブ収入。配信からの収入に絞ったからなのでしょうが、ライブから得られる収入には触れられていません。
もう1つは、廃盤がなくなることについてのメリット。配信ビジネスが音楽業界の主流となった場合、現在のCDを中心とした形態よりもカタログ落ち、廃盤が劇的に減ることが予想されます。これはアーティストにとってプラスに働くでしょう。

まあ、詳細に検討しようとしたら、iTuneにおける利益配分がどのようになっているかとか、以前からネットでの配信を行っているアーティスト(Todd Rundgrenとか)の話を聞いてみるとか、そういったことが必要になってくるのでしょうね。誰かやってくれねえかな。

結論としては、Todd Rundgrenをここにつれて来い、と。
そしたら、握手してもらって、シャツにサインしてもらおう。うん。
posted by 旅烏 at 15:45| Comment(3) | TrackBack(0) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

CDの研磨

以前働いていた新古書店に、CDを中心に本やらゲームやら持っていった。「……苦しいんですか?」と同情される。ええ、苦しいですとも。誰か、早く雇っておくれ。
ついでに頼み込んで、傷できちんと(?)聴けなくなってしまったTALKING HEADS“NAKED”を研磨してもらった。
ずいぶんと情けをかけてもらい、64点で12000円也。ありがとうございます。

家に帰り、“NAKED”を聴きなおす。ロックのことは碌に知らないし、TALKING HEADSのアルバムだって3枚しか持っていないんだが、これといい“REMAIN IN LIGHT”といい、ブラックミュージックのファンからの再評価があってもいいだろうに。それとも、私が知らないだけで再評価されてるのだろうか。普段音楽雑誌とか読まないからなあ。
その後、晩飯を作ってから、何枚かCDを持ってきて、好きな曲を聴いて過ごしていたのだが、これまであまり聴きこんでいなかったThe Pharcyde“PEACOCK SERIES Vol.1”がかなりカッコいいことに今更気がついた。いや、やっぱり1stや2ndの方が好きではあるんだけれど、これはこれで。
IMANIのソロアルバムも欲しいんだけど、今は倹約しないとなあ。全部貧乏が悪いのだ。
posted by 旅烏 at 03:11| Comment(2) | TrackBack(0) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年06月10日

岡崎京子

全く知らなかったんだけど、岡崎京子が「ヘルタースケルター」で、第8回手塚治虫文化賞を受賞していたそうで、いや、めでたい。実に鬼気迫る作品だったもんなあ。
関係ないが、これを買ったとき、近所の本屋は「岡崎京子フェア」をやっていた。ストレートに書店員の趣味が出ている感じがして、好感が持てる。
それはともかく、その賞の贈呈式が行われたそうなんですよ。
え? 贈呈式? ご本人出てくるの?
という具合で、焦りまくってニュースを確認したら、ご本人ではなく母上が出席してらっしゃいました。ちょっと残念。
事故でセミリタイア状態というと、カーティス・メイフィールドなんかを連想してしまうんだけれども、カーティスも90年代に奇蹟の復活を果たしたわけで。
岡崎京子もいつの日か、作品を引っさげてまた姿を見せて欲しいものです。あと50年くらいは待てるぞ。
posted by 旅烏 at 01:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年06月09日

SMEからの手紙

川内博史議員のサイトで、米国SMEから届いた書簡が公開されています。
ちなみに、副社長からの書簡なんですが、あれですか、SMEといいRIAAといい、副社長ブームなんですか?
ま、んなこたさておき、内容的には、RIAAから文化庁に宛てて送られた意見書と、RIAAからRIAJへ送られた回答書を追認する内容となっています。
RIAAからの書簡に関しては「これは直輸入盤をとめるつもりは無いと言っているだけで、並行輸入盤には触れていない」という懸念も表明されているので、川内議員の言うとおり、微妙な代物でありますな。
とはいえ、現時点でSMEがこういっているということは間違いないわけです。
ちなみに、Sony Music USAのサイトはこちら
Columbia、Epic、Legacy、Sony Classical、Odyssey、Sony Nashville、Sony WonderがSony関係のレーベルとして乗っかってますね。
posted by 旅烏 at 22:20| Comment(2) | TrackBack(0) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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