2004年08月02日

華氏911/インフォテイメント/KRS-ONE/エデュテイメント/サミュエル・R・ディレイニー/何年前の話だ?

小泉首相は、話題の映画「華氏911」に不快感をお持ちだそうで

でも、こういうことを言われると、逆に見たくなるというのが人情ってものですよ。
ボウリング・フォー・コロンバイン」がえらく面白かったので、見に行くつもりではいるんですが。

で、「華氏911」には「事実を正しく伝えていない」という批判があるわけですが。
んなこた、見る奴ぁみんなわかってるだろ(笑)。
前作「ボウリング・フォー・コロンバイン」にしてからが、事実を元に、それに脚色や演出を重ねて作り上げられた「主張」であるし。
あれだ、そういった手法は、日本では「ゴーマニズム宣言」で既におなじみのものじゃないのかしら? マイケル・ムーアと小林よしのりでは、ベクトルが随分違いますが(笑)。

そういや、一部で悪名高い報道ステーションで、アメリカでなされた偏向報道について取り扱ってました。我が身を省みずに偏向報道を問題視する朝日放送の度胸を見よ。
まあ、んなこたともかく、そういった偏向報道を指す言葉としてインフォテイメントってのがあるそうで。「infomation+entertainment」でinfotainment

この言葉を聴いて思い出したのが、かのKRS-ONEが提唱したEdutainmentなるコンセプト。
Education+Entertainmantですな。
さほど盛り上がらずに終わったみたいですが。コンセプトとしては、むしろ今の時代にこそよくマッチしているものかもしれませんな。
ん? 週刊こどもニュース? いや、その時間帯には労働してますんで、見れないっす。
でも、そういう番組が増えるべきなのかなあ、とも思ってみたりしますが。

話を戻しますと。
ドキュメンタリーが事実を誤りなく、かつ偏りなくつたえるものである、という頭があるから、先の「華氏911」への批判が出てくるわけで。
この認識自体、もう何年も前に使い物にならなくなっている代物ですから、何かを批判するツールとして使うには、少々無理がありますな。
「華氏911」を批判しようと思ったら、違う方法でやらなくちゃ。例えば、同じ事実を、ムーアとは違った解釈で伝えるとかな。

大体、物事にはいくつもの側面がある、なんてのは、中学生のときに接近遭遇する認識でしょ。

思い出すのが、サミュエル・R・ディレイニーの傑作「エンパイアスター」。
「物事にはいくつもの側面、世の中にはいくつもの視点がある」ということを、これ以上ないくらいに華麗に表現して見せた、SF文学を代表すべき作品。
作品内では、その認識を「マルチプレックス」という言葉で強調していたな。
サンリオSF文庫より、絶賛絶版中。
同じ作品が収録されている早川書房から出た短編集「プリズマティカ」も、絶賛品切れ中。
本国で出版されたのが、いつだったっけ? 確か60年代だった気がしたが。日本での翻訳は80年代だったよなあ。
いずれにせよ、何年前の話だ?

で、「エンパイアスター」を読み直そうかと思ったのだけれど、どうやら実家においてきたらしく手元にないので、永らく積んであったブラッドベリの「華氏451度」でも読んでみようかと。
そんな一日。




posted by 旅烏 at 22:08| Comment(4) | TrackBack(1) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

著作権分科会

本日、著作権分科会が行われた。今回から一般の傍聴もできるようになったが、それはやはり、国会での追及があったからなのだろう。それでも、人数は20名、もしかしたら録音は不可になるかもしれない、といった代物ではあるが。
で、それを傍聴してきたレポートがK's Diaryさんでアップされている。
まずは皆様、ぜひともお読みいただきたい。





……読んだ?
あれだよねえ、なんかぱっとしないっつうか、はっきりしないっつうか、なにについて議論しているのかさっぱりわからんっつうかさ。
なんか、非常に形式的な印象を受けましたよ。実際にその場にいると違うのかもしれないけれども。
なんか、能率の悪いことやってやがんなあ…という印象。

配布された各種資料がどういったものなのか、拝見させていただきたいところでありますな。
特に

・著作権法の一部を改正する法律の概要(平成16年通常国会提出)[資料4−1]
・著作権法の一部を改正する法律案資料[資料4−2]

というのを見てみたいね。どういった内容で、どういった表記がなされているのか。


追記:試される。さんも、レポートを上げてらっしゃるので、是非こちらもご一読を。

更に追記:造反有理さんも詳細なレポートを上げてらっしゃる。ご一読を。
posted by 旅烏 at 21:25| Comment(0) | TrackBack(5) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

着うた 中島 SONY

中島美嘉の新曲は「着うた」限定発売します

だそうで。
SONYのウォークマンのCMソングを着うたで配信するんだと。
で、ですな、ちょっとだけニュース記事を引用しますと

>同社(SME)によると、今後同曲をCD化する予定は一切なく、あくまで「着うた」だけのリリースにこだわるという。

なんでSONYがそんなことまで決めるねん、と、つっこんでみつつ。
posted by 旅烏 at 16:55| Comment(0) | TrackBack(2) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

俺としたことが書き間違えた件について

まずはこちらのエントリーをご覧いただきたい。

うむ。
事務所の名前は「アクシヴ」ですな、「アクシズ」じゃねえよな。
「アクシズ」じゃあ、逆襲のシャアじゃねえか、まったく。
と、いうわけで


「貴様ほど音楽業界に絶望はしていない!」
「ならば、いますぐリスナーに英知を授けてみせろ!」
「エゴだよそれは!」


ああ、なんか空気が涼しくなったね。
こんな世の中、粛清してやる。
posted by 旅烏 at 16:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年08月01日

avexお家騒動

2ch見てたら、こんなニュースが紹介されていた。

松浦氏退社でエイベックス分裂 創始者でプロデューサー

プロデューサーとしても活躍するavex専務、松浦氏と、同社常務で系列事務所「アクシズ」の社長である千葉氏が、avexに辞表を提出したそうだ。
松浦氏と、avex会長である依田氏の意見が対立し、取締役会では会長の解任動議も出されたとのこと。
松浦氏と千葉氏が同社を離れたことで、アーティストのavex離れや音楽業界の再編にも繋がるのではないか、という記事。

普段avexの音源を買うことはまず無いし、どういった点で松浦氏と依田氏の意見が対立したのかもわからないので、まあ、どうということも無いのだけれど、avexに落日の気配か?
どういった点で対立したのか、興味が持たれるところだ。

avexが弱体化したとして、その後はどうなるのだろう。
今のレコード会社各社で経営方針見直しの機運が高まるかもしれないし、メジャー各社による主導権争いが起こるだけかもしれない。
この出来事ですぐになにがどうなるというわけでもないだろうけど、一応ご紹介。


posted by 旅烏 at 11:53| Comment(0) | TrackBack(4) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

澄み切った「青い」空

久しぶりにFondle'emのショウケースであるアルバム“World of Fondle'em”を聴き返してみた。
さすがにいい曲が揃っているのだけれど、The JuggaKnotsの“Clear Blue Sky”は、何度聴いてもうなってしまう。すごいよな、ほんと。
タイトルを見て、ああ、爽やかな曲なんだ、なんて思っていたら、哀しげなトラックに乗せて、黒人の恋人を持つ息子とその父親の会話というシチュエーションで人種差別問題を抉った、これ以上ないというくらい重い曲なあたりがもうなんとも、憎いね大将。
ラストを〆るヴァース

「それがあんたが澄んだ『青い』目を通して見る澄んだ『青い』空か、そうなればいいと思う完璧な姿なのかい。
あんたのレベルまで降りていく代わりに俺は出て行くよ」
「荷物をまとめろ、ニガー・ラヴァー。良い旅(good riddens)をな」

ってところは、本当にすごいよなあ。
posted by 旅烏 at 02:34| Comment(1) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

フランシス・クリック逝去

おかか since 1868さんより、あのフランシス・クリックが亡くなったそうです。
クリックといえば二重螺旋ですが、近年は心脳問題に取り組む論客の一人でもありましたね。クリックの著作を読んだわけでもありませんが、既に教科書に載っていた二重螺旋より、心脳問題の印象の方が強かったり。
ご冥福をお祈りいたします。
posted by 旅烏 at 01:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。