2004年09月29日

ブルータワーはSFであるかどうかは、まだ読んでいないんでわからんが

SF定義論争というのはもう絶対に不毛になっちまうので、ここは2ちゃんSF板:駄作スレにおけるSFの定義
「(1)人の創作物はすべてSFです
 (2)したがってどんな映画も小説もマンガもTVドラマもSFです」
を採用することとして。

あとがきによると「ブルータワー」は、石田衣良氏はじめてのSF小説だそうだ。
氏は同じくあとがきで、小学校から中学校にかけて多くのSFを読み、楽しんできたことや、この作品がエドモンド・ハミルトンの「スターキング」へのオマージュでもあること、この作品が今元気が無いといわれているSFへのエールであることなどが書かれている。もう愛情満載。
なんか、読む前から好感度上がりっぱなしなわけだが。
だから徳間書店よ。
帯に


ヒューマン・ファンタジーとか書いてくれるな!


嗚呼、ブルータスおまえもか! SFAやSF JAPANや徳間デュアル文庫といった実績があるんだから、せめてSFの文字くらいいれておくれよ……
posted by 旅烏 at 05:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

石田衣良、カルヴィーノ等

久々に懐が暖まったので本屋へ。

「へんないきもの」早川いくを/バジリコ
「ブルータワー」石田衣良/徳間書店
「ナイチンゲールは夜に歌う」ジョン・クロウリー/早川書房
「むずかしい愛」イタロ・カルヴィーノ/福武書店
「世界のすべての七月」ティム・オブライエン/文藝春秋
「妻という名の魔女たち」フリッツ・ライバー/創元推理文庫
「象られた力」飛浩隆/ハヤカワ文庫JA
「悪の生徒会長(1)」小笠原朋子/竹書房
「よつばと!(2)」あずまきよひこ/メディアワークス
「ピピンとピント(1)」大石まさる/少年画報社
「SHOOK UP!」広江礼威/小学館


「へんないきもの」は、変な姿かたちや変な生態の生き物のイラスト(寺西晃氏による)を豊富に掲載し、それに簡単な解説をつけた本。学術書ではないので、解説の文章はゴシップ的。
クマムシがかっこよく書いてあったので、それだけで満足です。クマムシ、地上最強。
posted by 旅烏 at 04:49| Comment(2) | TrackBack(4) | 購入した書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年09月28日

FG

徹夜明けでめざましテレビを見ていたら、KREVAの新譜の話題の直後にRIPの新譜の話題。あれか、めざましはFGの回し者か何かか?
まあ私はFG好きだからいいんだけれども。
ていうか、BY PHAR THE DOPEST再結成してくれ。CUE ZEROにも儲けさせてやりゃあいいじゃないか。
BPTDのアルバムは名盤だぞ。KREVAの声はやたら甲高いし、今は無きINNOSENCEも客演してるし、「言わなくていい」でのCUEの鬼気迫る押韻は凄いし、CUEの本名までわかって一粒で二度おいしい。
ちなみに本名は西田“暴れん坊”光史だ。凄い。暴れん坊を自称させたら、マツケンかCUE ZEROか、悩むところだ。
posted by 旅烏 at 08:11| Comment(7) | TrackBack(5) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

万死に値する

「プロ野球ファンやめた」といっておきながら、最近野球の話が多くて、我ながらアレなんですが……

いや、今日は棚卸のため、夜の10時からさっきまで休日出勤いたしましてね。
帰ってきてテレビをつけたら、今シーズン最終戦となる近鉄vsオリックス戦のニュースをやっていたわけですよ。
試合が終わった後に、球場へ足を運んでいたファンへのインタビューなんてやってましてね。
そのインタビューの中で、小学校低学年くらいの男の子が目を真っ赤にして、泣きそうなのを必死にこらえながらこういうわけです。
「(チームが)負けたのは残念だったけど、最後の試合に来ることが出来て嬉しかった」
なんかね、これを見て、もう今日の事態を招いた奴ァ万死に値すると思いましたよ。
あのなあ、子どもは野球を見てワクワクしなきゃいけねんだよ。
それなのに、子どもに泣くのを我慢させるたあ何事だ、畜生。
子どもをワクワクさせらんねえ、わんわん泣かせてもあげらんねえ、そんなプロ野球に存在価値なんてねえぞ。
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2004年09月26日

オリックス・バファローズの監督/NO FUTURE

監督に仰木彬氏が内定だそうで。
なんか、あざとい人選だなあ。
すっげえ名将だし、あえて貧乏くじをひこうという仰木氏の心意気は凄いと思うけど(まだ決定じゃないけどね)。
梨田、伊原両監督とも契約は残っていたような気もするけれども。


なんというか、新球団を応援する層というのが見えてこないんだけれども、仰木氏を新監督に選ぶってのは、ブルーウェーブファンとバファローズファン両方をつなぎとめようっていう、どっちかというと人気優先の狙いですわな。
うーむ。
球団名に「バファローズ」を残して、監督を近鉄・オリックスの双方で実績を残した名将にして、と。
それでファン離れを防げるっていうレベルでは、もうないような気がするねえ。
そのあざとさにむしろ引いてしまう人っていうのも、少なくは無いと思うぞ。
もっと死ぬほど努力しないと、合併した球団の観客動員、考えるだけで恐ろしい。
posted by 旅烏 at 01:47| Comment(4) | TrackBack(0) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年09月24日

8月は洋楽が売れたらしいが、本当か?

毎月恒例、RIAJが8月のレコード生産実績を公表しました。
ざっと目を通してみたんだけど、なんか変というか、さっぱりわからん。


・邦楽CDに関しては、単月の前年比93%(7月度91%)、累計では前年比96%(7月までの累計95%)とわずかながら上昇(いずれも金額ベース)。

・洋楽CDに関しては単月の前年比147%(7月度91%)と大幅に上昇。シングルは前年比37%と無いも同然の低落も、アルバムが前年比148%。累計では前年比96%(7月までの累計91%)と、こちらも大きく改善(いずれも金額ベース)。

・洋邦合計では、単月の前年比105%(7月度96%)と大きく改善、累計でも95%(7月まで94%)とわずかに上昇。


……というわけで、全体的には洋楽アルバムの出荷に引っ張られての好調なわけだけれども。当方、チャートにはまったく関心が無いもので、「ああ、俺が知らない間に洋楽のメガヒットでも生まれたのか」と思って、オリコンの月間チャートを見てみた。
いや、見てはみたんだけど、7月度と比べて大きな変動があったようにも見えないんだよな。
TOP30に入っている洋楽(含む韓国)アーティストの数を比較すると、7月度が13、8月度が12と、8月の方が一つ少ないくらいで。
何が売れたために洋楽の出荷枚数がこうも劇的に改善を示したのかが、さっぱりわからないのだ。
どなたかご存知の方は、ご教示いただけるとありがたい。

追記:2003年8月度のレコード生産実績を見てみたんだけれど、なんだ、去年の8月がボロボロなのだな。なんとなくわかった。
メディア報道では「前年比105%」というところに重点が置かれているように読めたのだけれど、必ずしも8月度の伸張を示すものではないな、こりゃ。
むしろレコード会社の内部では、邦楽が去年よりもさらに下回っていることに懸念を持っている人のほうが多いのではないだろうか、と、これは勝手な推測。
posted by 旅烏 at 01:29| Comment(4) | TrackBack(7) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年09月22日

松本零士氏の珍妙なる主張

権利強化を求める権利者サイドの声〜パネルディスカッション

この記事によると、マンガ家の松本零士氏が、なんか変な主張をしたらしい。

まず一つ目。記事から引用させていただくと

−−−−−−−−−−
(松本氏は)「孫子の世界まで自分の著作物を守りたいというのが心情だ」と述べ、そのためにも現行著作権法では「作者の死後50年」となっている保護期間を「本音は死後120年ぐらいにいっぺんに延ばしてくれればいいが、そんな無茶は言えないので、まずは速やかに死後75年に延ばして欲しい」と主張した。
−−−−−−−−−−

松本氏の心情で、著作権法を動かされてたまるか。

さらに一つ。こちらのほうは、それに輪をかけて珍妙に思えるのだが。

−−−−−−−−−−
また松本氏は、「自分が描いたマンガの中で自分が苦労して編み出した言葉、いわば『創作造語』とでも言うべきものが簡単に盗用されてしまう」「というより、現在はそれの盗用を著作権法上防止する規制がないので、盗用という意識すらない」と語った上で「このような『創作造語』についても早急に著作権で保護するような制度を整備して欲しい」とも主張していた。
−−−−−−−−−−

待ってくれ待ってくれ。「宇宙戦艦ヤマト」は「戦艦大和」の盗作だと言われたらどうするつもりなんだ? コスモゼロだって、まんま零戦じゃないか。
ましてや、「宇宙戦艦」というアイデアは? 松本氏のオリジナルだなどとは、まさか言うまい?
「ワープ」って、最初に誰が考え出した言葉なんだ?

いや、クリエイターが、自らの作品からパクられるという行為に敏感なのはわかるよ。
わかるけどさ、それを法律で規制することでどれだけのものが失われてしまうか、ちょっと想像しただけで恐ろしいものがあるぞ。
「ワープ」使えないね。
「タイムスリップ」使えないね。
「タイムパトロール」使えないね。
「パラレルワールド」使えないね。
「テラフォーミング」も、ジャック・ウィリアムスンによる造語だから使えないね。
「ロボット三原則」ああ、もう絶対無理。ラッカーの「ソフトウェア」も、小松左京の「ヴォミーサ」も駄目だな。
「サイバースペース、電脳空間」、無理の真骨頂だな。
というか「ロボット」はカレル・チャペックによる造語だ。
松本氏の言うとおり『創作造語』を著作権によって保護し、松本氏の言うとおりそれを作者の死後120年にまで保護したらどうなるだろう。
チャペックが死んでから、120年はたっていないと思うぞ?
松本氏の主張どおりに著作権法が改正されたとすると、他ならない松本氏の代表作が著作権を侵害することになりかねないが、その自覚があるのだろうか?
posted by 旅烏 at 01:56| Comment(42) | TrackBack(8) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

輸入盤の価格(This Month Greatest Gainer)

れしさんのところ経由。
まずはこちらの表を見ていただいて。
この表はなにかというと、さやさんが私的に、国内盤の価格と輸入盤の価格を調べた結果をまとめたもの。まったくもって、頭が下がる。
ビルボードの上位25タイトルの平均価格を見てみると、国内盤価格、USでの価格はいずれもほぼ横ばいなのに、日本における輸入盤の価格だけ、着々と上昇を続けているのがわかる。
いかん、いかんな。
色んな人が色んな懸念を持っているわけだけれども、その中のひとつに「輸入盤の価格が吊り上げられて、結果として国内盤・輸入盤ともに高値で安定するのではないか」というものがあった。
それに向けて一直線。4コーナー回って、輸入盤が直線一気ですな。
あのねえ、いくらCCCDをやめてもこんなことばっかりしていると、誰も音源そのものを買わなくなるよ? と言いたい。

この傾向が続いたとして、RIAJがどんな事を言い出すか、いくつか考えられますわな。


・「ほら! 国内盤と輸入盤との価格差は是正されたでしょ!」と、馬鹿面さらして得意げに言い出す。

・「輸入盤は値上がりしたけど、国内盤は値上がりしてないでしょ! 僕たちがんばったんだよ!」と、馬鹿面さらして得意げに言い出す。

・「ほら! 国内盤と欧米からの輸入盤の価格差ってほとんどないから、輸入権で止まることはないよ!」と、馬鹿面さらして得意げに言い出す。
posted by 旅烏 at 00:19| Comment(19) | TrackBack(5) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年09月21日

Repeat after me

「えーと、I am a student」
『えーと、I am a student』
「【えーと】はいらんよ」
『【えーと】はいらんよ』
「いらんっちゅうねん」
『いらんっちゅうねん』
「ふざけるんじゃないよ」
『ふざけるんじゃないよ』
「いいかげんにしろ!」
『いいかげんにしろ!』
「よーし、おまえらそういうつもりか」
『よーし、おまえらそういうつもりか』
「生徒諸君! 大衆は豚だ!」
『生徒諸君! 大衆は豚だ!』
「ジークジオン!」
『ジークジオン!』
「ジークジオン!!」
『ジークジオン!!』
「Everybody Say,Oh Yeah!!」
『Oh Yeah!!』
「Hell Yeah!!」
『Hell Yeah!!』
「Who's House!?」
『Run's House!!』
「騒げーーーっっ!!」
『いえぇぇぇぇぇっっ!』



「……と、きっと今の教育現場ではきっとこういったことがおこ」
「いや、学級崩壊ってそういうんじゃないから」
posted by 旅烏 at 06:33| Comment(4) | TrackBack(7) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

世界史講義録

昨日の風はどんなのだっけ?さんでクリップされていたサイトがとても面白かったので、ここでもご紹介いたしたく。
それがこちら世界史講義録
いや〜。結構な分量だったんだけど、一気読みしちゃいましたよ。初めてABOFANへの手紙を読んだときくらい面白かった(ここも、朝までかけて一気読みしたなあ)。完成の暁には、是非とも本にまとめて欲しいです。
管理人の金岡さんが行った高校での世界史講義をまとめたもので、わかりやすく、なにより面白いです。基本的に実際にしゃべったことをまとめてあるから、知識を詰め込むというよりも、流れがつかめるという感じで。
細かい点については、時代遅れになっていたり事実誤認があったりする箇所もきっとあるんだろうけど、それは大した問題じゃないよな。こういう授業が受けられる高校生は、ちょっと幸せだと思う。


追記:ちなみにABOFANへの手紙は、帯広畜大の心理学者である渡邊氏が、血液型性格判断を支持するサイトであるABOFANの管理人さんとの間で交わしたメールをまとめたもの。一部では有名な論争。興味のある方は是非。
posted by 旅烏 at 05:34| Comment(4) | TrackBack(1) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年09月19日

読売新聞が2日続けてあまりにも馬鹿な件について

こちらが読売新聞の19日分社説。昨日に続いて再びプロ野球のストについて扱い、選手会を一方的に攻撃している。
こちらは同じく読売新聞による根来コミッショナーへの単独インタビュー。この人、九月末の辞任になるそうで、まだコミッショナーではあるんだな。これも読んでいて腹が立つやら呆れるやら。
日テレ系列も見ないことにしました。
とりあえず出勤前で時間がないのでリンクのみ。夜に罵倒予定。
posted by 旅烏 at 07:05| Comment(3) | TrackBack(1) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

根来元コミッショナーについて知らなかったこと

関西アレ野球ニュースさん経由、日経より。
消費者機構日本の新会長に根来氏

根来氏といえば、「背中から刺してみたい有名人トップ20」にランクイン確実であろう著名人ですが、そうか、昨日の今日で新たな消費者団体の長に就任ですか。
知らなかったんだけど、根来氏って公取委の前委員長を務めていた人物なのね。
そっか、後ろから刺される有名人のトップランカーが、消費者団体で公取委か。

レコード輸入権問題や著作権なんかに関心をお持ちのご同輩よ。
こりゃ、消費者団体も公取委も、いよいよあてにならんかもしれんねえ。
posted by 旅烏 at 01:18| Comment(0) | TrackBack(3) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

私はチキンである

メールboxを見てみるに、私のメールアドレスで出会い系サイトに登録した人がいるらしい。
うーむ。
私はチキンなので、出会い系にはおっかなくて手が出せません。
美人局恐い、病気恐い、ウイルス恐い。ブルブルブルブル……。
posted by 旅烏 at 00:42| Comment(1) | TrackBack(0) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年09月18日

読売新聞の馬鹿さ加減とトミーズ雅さんの達見

On The Roadさんで、読売新聞の社説を取り上げている。プロ野球のストについてのものなのだが、開いた口が塞がらない。
社説というのは、その新聞社全体としての考えを表明するためのものだ。と、いうことは、読売新聞の社員には馬鹿がそろっていると判断してもよろしかろう。
ストはファンへの裏切り行為だと?
とてつもない数のファンが今回のストを支持しているという事実は無視して、球団側の言い分をオウムのように繰り返しているのだから、実にエコ志向というか、考える手間を最小限に抑えた、地球に優しい社説となっている。
考えることを放棄した新聞など、滅んでしまえ。


さきほど、関西ローカルのバラエティ番組「せやねん」で、トミーズの雅さんが、こんなことを言っていた。
曰く、「今までになくなったスポーツはいくつもある。ボーリングやキックボクシングも昔は毎週見れていた。プロレスもゴールデンタイムでやっていた。
なぜ、野球だけはなくならないという発想が出来るのか?」
まったくだ。
posted by 旅烏 at 11:28| Comment(4) | TrackBack(10) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

古田の男泣き

プロ野球はスト突入が決まったようですが、みなさん、古田選手会長が出演した「すぽると」は見ましたか?
ファンからの激励のFAXが読み上げられるのを聞いて、古田、思わず男泣きですよ。
テレゴングでもストに賛成か反対か意見募集していたのですが、スト賛成36万に対して、スト反対1万6000。もちろん、少数意見だからといってスト反対の声を無視するべきではありませんが、やっぱり、賛成する人が多いんだなあ。
古田は偉大だ、本当。
posted by 旅烏 at 01:02| Comment(0) | TrackBack(2) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年09月17日

avex、CCCDを弾力的運用へ 及び吉川課長の醜態

私が寝込んでいる間に各所で報じられたようですね。プレスリリースはこちら
まあ、あれだ、リスナーから置いてけぼりをくらいそうなことに気がつきました、といった内容に読める。
「CCCDが一定の効果を上げたから」というのは、まあ、「CCCDって、結局意味がなかったです」ともいえないから、ご愛嬌だな(笑)。文中でも触れられている「ファイル交換ソフトの利用実態調査」ってのは、データの取得方法がいい加減すぎてお話にならない。
個人的には、avexがリリースする楽曲の多くにあまり魅力を感じないので、あまり影響がなかったりする。

もうひとつ、文化庁の吉川課長が、また醜態を晒している
特に呆れたのが、洋楽が止まるのではという懸念に対する返答。

「具体的にはこれから税関と話し合う予定だが……」とか書いてある。

この発言がなされたフォーラムは、9月17日開催されたもの。
法律が可決されたのが6月初旬。


丸三ヶ月間、貴様いったい

何やってやがった。



予想はしていたことだけれど、先日送った「いつごろガイドラインとか明らかにするの?」という文化庁への問い合わせメールには、返答なし。


追記:毎日新聞記事より。ソニーもLGCD取りやめの方向で検討とのこと。
私の好物であるHIPHOPの場合、US盤が購入できることの多い洋楽よりも日本のアーティストの方がavex傘下Cutting EdgeやSMEによるCCCD化の影響を被っていたりする。
図らずして、CCCDへの反発を度々表明してきたRhymesterの宇多丸師匠が「ザ・グレートアマチュアリズム」でキックしていた通りになった。
つまり、お偉いさんのビジネスセンスなんざ役に立たず、アーティストの勘の方がシーンの行く末をきちんと指し示していたわけだ。
posted by 旅烏 at 23:30| Comment(2) | TrackBack(8) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

陸這記 仲俣氏による「書籍に対する信任投票」論

陸這記で仲俣氏が、書籍を購入するという行為を、その書籍に対する信任投票と捉えた上で、新古書店擁護論を展開している。仕事が忙しかったり、今日は熱が出てぶっ倒れていたりで遅くなってしまったけれども、必読。こちらからどうぞ。
この日の陸這記では、他にも書籍にタグをつけることについての分析や考察もなされていたりして、読み応え満点。

ちょっと引用すると

間違ってはいけないが、委託販売で本を売っている新刊書店よりも、自らのリスクで仕入れをしている古書店のほうが、ずっと真っ当な商売なのである。万引きの原因になっているなどといって、新古書店という業態にケチをつけている出版業界は、ゴロツキみたいな因縁を吹っかけていることを恥じるべきだと思う。

委託販売が真っ当な商売ではないなどという気はさらさらないけれども、なぜに委託販売(=返品できる)というシステムが大手を振ってまかり通っているのか、考えてみてもいいかもしれない。委託販売の代償として、低い利率での商売を余儀なくされていたり、取次ぎや出版社の持つ権力が強くなりすぎていたりするといった側面はないか?


もうひとつ、これも頷いてしまったのだけれども

でも浦賀さん、この本(ISBN:4061822470 註:「浦賀和弘殺人事件」のこと)はとても面白かったから、次は新刊で買いますよ!

私は基本的に新古書店の回し者だが、それでも好きな作家の作品は新刊で買うことのほうが圧倒的に多い。やっぱり、敬愛する作家・マンガ家は、少しでも応援したいよね。
あれだよ、最も効果的なロビー活動は、新古書店に対するネガティブキャンペーンじゃないと思うんだ、実は。
好きな作家の作品は新刊書店で買おう! という運動なんだよ。
自分の好きな作家の作品は新刊で買って、自分を楽しませてくれた作者に利益を還元しよう! という、大々的なキャンペーン。
それでいいんじゃないかと思うんだよな。
これって、消費者にとっての著作権意識の、中核をなすべき認識だと思うんだけども、なんか、やれ海賊盤やら中古規制やらと、大切な問題ではあるけどさ、ずれているだろう、と。
posted by 旅烏 at 23:01| Comment(1) | TrackBack(0) | 出版業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年09月16日

残業

ゲーム屋のみなさまにおかれましては、ポケモン残業お疲れ様です。
明日の売上に期待しつつ、短い休息をとるといたしましょう。


私も、明日は早番なので、もう寝ます。



つまり、明日はポケモンエメラルドの発売日なのね。
合言葉は「売上で喜べ。粗利は見るな」。
posted by 旅烏 at 04:31| Comment(2) | TrackBack(0) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年09月14日

三田氏からの返信

作家の三田誠広氏は、文化庁の著作権分科会などで、書籍に関する消尽しない譲渡権創設を主張している。
消尽しない譲渡権ってなにかってえと、この場合は我々が買った本だな、これについても著作権者は権利を有していて、これを勝手に譲渡することはまかりならんってな権利という理解で合っているかな? 詳しくは、著作権のひろばさんでも参考にしていただけるとありがたい。法律はド素人なもんでね。

そういった主張をする作家の本を処分するときにはどうしたらいいんだろう。
これは、皮肉を込めて著作権者に返却するのがよろしかろう。
というわけで先日、三田氏に返却先の問い合わせメールを出したんだけれど、三田氏から返事が返ってきた。


曰く、消尽しない譲渡権というのは一般論で、ベストセラー作家(三田氏は宮部みゆき氏を例に挙げていた)なら損失を受けているだろうが、私(三田氏ね)くらいの作家だと古本屋に自分の本があることを寧ろありがたいと思っているので、古本屋に売ってもらって結構だ、とのこと。


率直な感想を書くと

はあ?

といったところか。
「推理小説やマンガは一度読んだら用済み」といった発言をしたのと同じ口が、こういうこと言うのか。へぇー。
posted by 旅烏 at 03:21| Comment(42) | TrackBack(7) | 出版業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年09月12日

いかにして買取を断ったか

今日も今日とて新古書店店員である不肖旅烏。
本日は買取がとても多く、忙しい一日。
ふと横に目をやると、パートさんが、あるお客さんの持ち込んできた本を前に、なにやら難しそうな顔をしている。
どうしたのかと聞いてみると、このお客さん、昼間にも来た気がするとのこと。顔と、商品を入れてきた鞄に覚えがあるというのですよ。
持ってきたラインナップを見てみると、高価買取中の小説ばかり。ハリーポッターの最新刊やら「空中ブランコ」やら「冬のソナタ」の小説版やら、まあそこら辺のやつがごっそり。
これは露骨に怪しい。
昼間の記録をチェックしてみると、同一人物と思われるお客さんとラインナップが8割がた重なっている。益々怪しい。
査定が終わったら呼び出すために、お客さんの名前を記入してもらっているのだけれど、昼間と名前が違うのに筆跡はそっくり。
おまけに、自分の名前を書くのに何回も間違えていたという。どちらか片方、あるいは両方が偽名なのだろうか?
とにかく、これ以上ないくらいに怪しい。
でもねえ、同一人物であることを証明は出来ないわけですよ。指紋が取れるわけでも、筆跡鑑定が出来るわけでも、詳細な映像が残してあるわけでもなし。
それで、どのようにしたかというと……


……いや、普通に買い取るようにして、買取承諾書に必要事項を記入してもらったわけです。
で、いかにも「ああ、うっかり忘れていた」という風を装って、免許証等の身分証の提示をお願いする、と。
予想通り、向こうは「持ってきていない」と言うわけです。
ここで身分証の不提示を理由に買取をお断りしても良かったわけですが、一箇所ボロが出たので追い討ちをかけてみました。


お客様、昼間にこられたこちらのお客様と同じ電話番号を書かれていますけど、お知り合いか何かですか?


お客さん曰く「言付かって来ているので」だそうで、まあ、良く考えるとその言い分も妙なわけですが(笑)、「同一人物から同じ商品を買い取ることは出来ません」とお断りしました。
店長に報告した結果、そのお客さんからの買取は、以後、全部お断りすることと相成ったわけですが。
これでまた店に顔を出すようなら、余程気が回らない人なんだろうなあ(笑)。


これも、パートさんがそのお客さんを覚えていたから出来たことで、怪しげな商品ってラインナップや汚れ方でわかるものだし、そういう買取は記録を残してあるものです。
そういった「要注意」情報を、系列の店で共有するというのも良くある話で。
要するにこの文章で何を言いたいかというと、「今日は疲れたけど、あれはスッとしたなあ」と(笑)。
posted by 旅烏 at 05:31| Comment(2) | TrackBack(0) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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