2005年07月27日

「タフの方舟」がえらく面白かったのよ

ジョージ・R・R・マーティンの連作短編集「タフの方舟 1 禍つ星」「タフの方舟 2 天の果実」をこの間読了。いや、これがえれえ面白かったのよ。
エコロジカル関係における、愚直なまでにストレートで割りと一面的な主張に眉をひそめる向きもあるでしょうが、まあそこは目を瞑っていただいて(大体、エンターテイメント作品では愚直なぐらいストレートな主張って傷にはならないでしょ)、ベテラン作家の筆の冴えを味わうのが吉かと。
もうビックリするくらい正統派のスペオペですよ。人を食ったような意地の悪さも含めて。
上で挙げた「愚直なくらいストレートな主張」ってのも、それと見解を異にする人物(この人の姐さんっぷりがまたいいんだ)とのディスカッションという形で楽しめるものに仕立てているあたりが、また卒がない。
現代に蘇った意地の悪い「メドシップ」ってな感じ。そういやメドシップも正統派スペオペだったわなあ。メドシップにはいたヒーローってのがタフの方舟ではいないのは、時代の流れって奴ですかね。
posted by 旅烏 at 18:20| Comment(0) | TrackBack(4) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

100円の書籍は自殺行為なのかな

本屋のほんねさんで来るべき100円の世界というエントリが掲載されていた。でね、どうも気になって仕方ないんだけども。
100円の本を好ましく思っていないというのはひしひしと伝わってくるのだけれども、何故好ましくないってことになるのか、それがなんかよくわからないのだな。


ええと、100円の本を導入するかどうかというのは、それに見合った収益が上げられるかどうか、ということだわな。100円の本を置くよりも、他のこういった本を置いた方が収益が上げられるというのなら、わざわざ100円の本を置くことなんかないし。


……なんかこれで話が終わってしまった感がしないでもないのだけれど、話を続ける。
気になるのは、本屋のほんねさんの使っていた「薄利多売」「粗製濫造」というキーワードなんだわ。


少々意地の悪い言い方をすると、出版というのは既に「薄利多売」で「粗製濫造」な状態に陥っているともいえるんじゃないかなと思うんだわ。
だってさ、本屋に入る利益が少ないってのは良く聞く話だし、そのうえベストセラー依存体質で、新刊の発行点数はストップ高って、これが薄利多売で粗製濫造じゃなくてなんだって言うのさ(笑)。
今更100円本くらいで何言うとんねん。「安い本」というニッチを埋めているだけのことじゃないか。


でもそんな中でも生きていかなければいけないわけで、じゃあ、どうすれば生活が楽になるのだろう。
っていうか、そのためにはそもそも流通のしくみを変えてもっと収益の上げやすく、かつ無駄な在庫を印刷しないようにしていくような仕組みを模索していかなければいけないなんていうのは、実は結構たくさんの人が思っていることだと思うんだ。
そこに目を瞑って、100円本やコンビニ向けの本のことを「粗製濫造」「薄利多売」と非難していくのは、的外れな八つ当たりでしかない。


繰り返しになるけれども、実際に店に100円の本を導入するかどうかは、それでより利益を上げることが出来るかどうかってなことになってくるので、「粗製濫造」やら「薄利多売」やらといった話とはまた別次元の話になる。
であるから、今書いているこの文章は「新刊書店が100円の本を導入しないこと」を批判するものではないので、そこのところはくれぐれも。



追記:「ただでさえ粗製濫造の気があるところに、さらにその傾向を加速させるような商品を投入しても仕方あるまい」みたいな理屈なのかな? それならなんとなくわからないでもない。
posted by 旅烏 at 17:55| Comment(24) | TrackBack(5) | 出版業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

GURU、STEPH POCKETS等

“Flowers”STEPH POCKETS
“Triple P”PLATINUM PIED PIPERS
“The Rethuglican”BUCWHEED
“The Hear After”J-LIVE
“Version 7.0 The Street Scriptures”GURU
“The Listening”LITTLE BROTHER


今更9th WONDERを擁するLITTLE BROTHERをチェックしているあたりが私のダメっぷりを露呈している。
今日は待望のオフなのでゆっくり聴きます。
posted by 旅烏 at 15:11| Comment(3) | TrackBack(4) | 購入したCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ひぐちアサ、広江礼威等

「軽井沢シンドローム スプラウト(3)(4)」たがみよしひさ(秋田書店)
「BLACK LAGOON(4)」広江礼威(小学館)
「エクセル・サーガ(14)」六道神士(少年画報社)
「イヴの眠り(4)」吉田秋生(小学館)
「大きく振りかぶって(4)」ひぐちアサ(講談社)
「ヴィンランド・サガ(1)」幸村誠(講談社)
以上コミック

「サマー/タイム/トラベラー2」新城カズマ(ハヤカワ文庫JA)
「スピードグラファー1」仁木稔(同上)
「ハイドゥナン(上・下)」藤崎慎吾(ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)
「福音の少年」あさのあつこ(角川書店)
「死神の精度」伊坂幸太郎(文藝春秋)


畜生、「BLACK LAGOON」かっこいいぜ。
posted by 旅烏 at 15:05| Comment(0) | TrackBack(6) | 購入した書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。