disを愉しむ: 万来堂日記

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2004年06月22日

disを愉しむ

先日、DEV LARGEがK DUB SHINEをdisしたんじゃないかってなことを取り上げました。あのエントリーを書いた後、問題の曲を聞くことが出来たのですが、確かにDEV LARGEの声に聴こえます。まあ、SnoopとSkillzを聴き間違えたことがある私ですので、あてにはなりませんが（笑）。K DUB SHINEには是非強烈なアンサーソングを返していただきたいものです。
私的には「いいぞー！　もっとやりあえー！」ってな感じなんですが、ネットで反応を見ていると、どうもdisということ、そのものが浸透していない感じを受けます。
曰く「こんなことするなんてガッカリ」とか「なんでこんなことしたんだ」とか。みんな、ナイーブなのねえ（笑）
そういや、以前キングギドラがドラゴンアッシュ、リップスライム、キック・ザ・カン・クルーをdisしたときも、大真面目に怒っていたりするファンの書き込みをよく見かけたなあ、と。
disってのは、リスナーからしてみると実に楽しいものだと思うんですが。

ええと、ちょっと語弊があるかもしれませんが、disってのは、プロレスの抗争みたいなものだと思うんですよ。あいつのことが気に入らないから、リングで決着つけてやる、みたいな。
好きな選手同士が抗争を繰り広げたら、ファンとしては両手を挙げて歓迎すると思うんですが、いや、最近のプロレスファンは違うのかもしれんけど。

HIPHOPを広めたことで今も尊敬を集めているAfrika Bambaataaにしても「暴力じゃなくてHIPHOPで決着をつけろ！」ってなことを盛んに言ってましたし、MCやDJがバトルするってのも、そういった文化を継承しているわけで、いわゆるdisやbeefってのも、その延長線上で成り立ってると思うんですね。
まあ、HIPHOPにおける汚点であるところの２PacとNotorious B.I.G.の射殺や、口より先に手を出しちゃうKeith Murrayみたいな困った人がいたりといい事尽くめではないんですが、disで生まれた名曲というのもたくさんあるわけですよ。
disというのが、多くの名勝負を生み出してきたものであるということを知った上で、今回の騒動も見ていくべきです。いってみれば、公開のケンカなんだから。

問題となった曲ULTIMATE LOVE SONGですが、実に憎い作りをしていますね。名指しでdisするというのが、日本ではほとんど無かっただけに、痛快です。
トラックがおなじみのものであるという点で批判的な人もいるようですが、この曲はこのトラックでやるということにまた意味があるわけで。disから生まれた２つの名曲“Newyork,Newyork”“LA LA”と同一トラックを使うことで、「これは明確なdisである」ってことを、リリックとビートの両面で宣言しているわけですから。
なんかもう、たまりませんね。思わず顔がにやけちまう。
本当、是非アンサーソングを。
ここはひとつ、Cypress Hillと和解したってのに、「いや、でもやっぱりアンサーはださなきゃ」と、わざわざアンサーを返したIce Cubeの心意気に倣っていただいて（笑）。

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posted by 旅烏 at 03:43| Comment(9) | TrackBack(4) | 音楽 |

この記事へのコメント

トラバしたものですが
「プロレス」の例え話言い当ててます。（笑）
プロレス的見方が出来ればこれまた楽しいものは
ないんですけどね。
音楽で売られたけんかは音楽でってことでぜひ
っとも思います。

Posted by hideaki at 2004年06月22日 04:22

コメント＆トラックバック、ありがとうございます。
RhymesterのMummy Dみたく「誰がどうとかホントめんどくせーな」ってのもアリだとは思うんですが、ここまで懇切丁寧にdisしてきた相手にアンサーを返すのは、もう礼儀に近いものがあるかと思います。
なにより、そのほうがずっとずっと面白いですし。
スルーされないようにリリックを展開しているDEV LARGEの頭脳犯ぶりがたまらないというか（笑）。

Posted by 旅烏 at 2004年06月22日 05:08

さっそくのコメントありがとうございます。
＞ここまで懇切丁寧にdisしてきた相手にアンサーを返すのは、もう礼儀に近いものがあるかと思います。

確かに（笑）
本当返すのが礼儀ですよねコレ。

＞スルーされないようにリリックを展開している

S・H・I・N・E ←これで氏ねですもんね（笑）

今後の成り行きが要注目ですね。

Posted by ｈｉｄｅａｋｉ at 2004年06月22日 06:32

『「S・H・I・N・E」読みは「市ね」～♪』
もそうですし（笑）、他にも、過去のK DUBのリリックを使いまくってK DUBをディスしていますしね。ここらへんはまとめサイトさんが詳しいですが。
ここまでストレートかつヒネリの効いたdisに対するアンサーですから、こりゃ、相当気合を入れる必要がありますよ（笑）

Posted by 旅烏 at 2004年06月22日 06:46

日本でいまいちdisが歓迎されないのは、やっぱり「そんなに嫌いなら聞かなきゃいいじゃん」つうのがあるのかもしれませんな。
「私たちはこれが良いと思ってるんだからほっといてよ」みたいな。
もしくはファン心理としても「自分が好きなアーティストが他のアーティストを批判する」というのはなかなかにストレスが溜まるものです。
基本的に、他のアーティストのことはどうでもいいわけですから。
音楽という漠然とした概念に優劣をつけるという行為がそもそも向いてないのかもしれません。
プロレスのように明確な勝敗のルールがあるわけではないですしね。
disが楽しめる人、というのは、そういった中で音楽の中の「勝敗のルール」が見えている人じゃなかろうかと思うわけです。

僕は音楽に関してはまだまだ修行が足りませんので、disに関してはオリエンタルスマイルで「喧嘩は止めようよ」とかなんとか言ってしまいそうですねぇ。

管理人さんたちが羨ましいですなぁ。

Posted by scifighter at 2004年06月23日 01:25

コメントありがとうございます。
勝敗のルールは明快な気がしますね。曲がかっこいいほうが勝ち（笑）
もちろん「かっこいい」なんていうのは主観的なものですので、客観的・絶対的な優劣がつくわけではないってのがポイントです。

Posted by 旅烏 at 2004年06月23日 10:42

はじめまして。このbeefをこのblogで知り、
トラックバックさせていただきました、rakutaroと申します。

やっぱりこういう話を聞くととってもドキドキ、ワクワクしてし
まいますね。disに関しては旅鳥さんの意見に全面的に賛成で
す。発展して「日本のブリッジバトル」みたいに語り草になると
良いですね。

Posted by rakutaro at 2004年06月26日 01:08

コメント＆トラックバック、ありがとうございます。
日本のブリッジバトルくらいになると最高ですね～。
あ、でもそうするとクルー同士のバトルになるのか。そこまで発展するのかしらん？
でも、タイマンでもLL vs Kool Moe Deeくらいの名勝負になってくれるといいですね～。

Posted by 旅烏 at 2004年06月26日 01:54

Posted by mature women amatuer at 2006年10月03日 10:31

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DEV LARGEがK DUB SHINEをdisる続き。
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