2005年05月20日

数字をもてあそんでみた

新古書店大手三社の売上前年比を取り上げたこちらのエントリに色んなところからリンクをいただいたようで、ありがたい話でございます。
アクセス解析から辿れる限りで、どのリンク先も面白く読ませていただいたのだけれど、何箇所か私からするとちょっと残念な取り上げ方をしていただいているところもあったりしてですな。
いや、なんか1点あたりの原価率のみで話を進めている人が何人かいらっしゃったのよね。もっとざっくり言うと「○○円で買ったものを△△円で売っているんだから、儲かっていると思う」といった具合で。
私としては、この機会に是非もうちょっと違った側面から売上と買取価格の関係を考えてもらえると、とても嬉しい。
ここは是非、売上金額全体と買取金額全体の割合で見ていただきたいのですよ、お嬢さん方。


一般に、新古書店というのは売り上げた本の冊数よりも多くの本を買い取っている。これはなかなか望んだ通りには商品を確保することが出来ない新古書店にとっては、棚のラインナップを質的に保つために非常に重要なことだ。わかりやすく言うとあれだ、たくさんの種類の本を棚に並べた方が売上は上がると思いません?
そうすると売れ残った分の在庫はどうやって処理しているんだという話になるんだけれど、それは各社それぞれ企業秘密だから私は知らん(笑)。ただ、よく言われるブックオフの100円コーナーというのは、増えすぎた在庫を調整するという役割が大きいってことは覚えて置いて損は無い。まあ、得もしないだろうけど。

ええと話が逸れましたな。
つまり、実際に売ることの出来た冊数よりもちょっぴり(店によっては遙かに)多くの冊数を買い取っているわけだ(その名を人呼んで在庫リスク)。だから、1点あたりの買取価格と販売価格のみに着目して「新古書店って儲けてるんじゃないの?」というのは、はっきり言うとあまり意味が無い。出版社の利益を語る際に返品率を丸っきり無視してしまうのと同じくらい意味が無いんだわ(笑)。


というわけで、今日の休み時間に、ウチの店に当てはめてあてにならない試算をしてみた。
いや、1点あたりの買い取り価格の最低値が50円になったら、ウチの荒利率ってどのくらい変化しちゃうのかなーって思ったんだよ。もちろん、ざっくりとした計算しかしていないけれども。
実際の店の荒利率やその他の詳しい数字をここで全世界に向けて漏洩する気はさらさらないので、詳しい数字は一切出せないけどさ。


さて、「当店では今まで○○円で買い取っていた本を50円で買取いたします!!」と高らかに宣言した場合、ウチの店(の古本部門)の荒利率は、約20ポイント悪化することがわかった。
つまり2割悪化。
きっついなー、これ(笑)。
もちろん、これはウチの店のデータを元にしたものだから一般性があるとはとても言えないんだけどね。でも2割も悪化するとは思っていなかったんで、我ながらちょっとビックリですよ。
posted by 旅烏 at 00:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 出版業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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