「ふるほん文庫やさん」は以前から同種の取り組みをしていたものの、紀伊国屋ほどの規模のところとの提携となると、こりゃもちろん初めてなわけで。
基本的には歓迎。
以下、「基本的」から外れるところをつらつらと。
新刊書店と古本屋が互いに補完しあう関係を目指すというのはもう大賛成なんだけれども、その補完の中身がどうなるのかなあ、と。
「流通している本は新刊書店で、絶版になった本は古本屋で!」
なーんていう所を狙われてしまうと、ちょっと溜息でちゃうわけですが。
古本屋で本を買う動機が「買いたい本が絶版であるから」であるかというと、必ずしもそればかりではないわけで。
「このマンガ家さんは最近評判だけれど、自分に合うかどうかちょっと試してみよう」だとか「このシリーズをそろえたいんだけれども、全部新刊で買うと結構な金額になってしまうから、古本屋でも探してみよう」とかいうのもありますな。
さらにいうと、古本屋を利用するってのは、必ずしも「本の購入」に限らないわけで、「この本、イマイチだったからうっぱらっちまおう」ってのもあったり。
「新刊書店と古本屋の補完しあう関係」というのが、絶版という限られた領域のみの歪なものになってしまわないことを、切に願うわけであります。