2004年07月20日

日本コロムビアCEO廣瀬氏は踊る

造反有理さんのエントリー「価格紊乱者」より。
日本知財学界ってのがあるそうで(まあ、超心理学の学会だって存在するんだから、どんな学会があってもおかしくない)、そこの主催で行われたシンポジウムの内容を、造反有理さんが紹介されているわけである。
ここでの、日本コロムビアCEO廣瀬氏の発言が奮っている。詳しくは造反有理さんのエントリーを読んでいただくとして、音楽文化の形が不可避に変わることを前提として受け入れ、さらにその先を見据え、音楽文化全体にかかわっていこうとする氏の姿勢は実に頼もしい。なんでも、氏は渋谷界隈最高齢クラバーでもあるそうで、CEO廣瀬 in da house,Y'allってな具合に違いない。

つまるところ、大切なのはより多くの人が音源を購入することではなく、普段から好んで音楽に触れようとする人口をいかに増やすか、いかに裾野を広げていくかということなんだろう。当たり前のことだが、いつだって潜在的なユーザー/リスナーの方が多いものだ。潜在的なリスナーを増やすこと無しに、音楽文化が振興することも、音楽コンテンツの売上が伸びることもありえない。現在のところ、既存のレコード会社の多くは潜在的なリスナーを減少させることに全力を尽くしている。今後のコロムビアに期待したい。
posted by 旅烏 at 12:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月17日

クラフトワークから妄想を広げてみる

ご存知の方も多いでしょうが、音楽配信メモさんによると、クラフトワークのリマスター盤が、もれなくCCCD化とのこと。わー、もったいねー。
というか、クラフトワークに興味を持つようなリスナーは、CCCDに手を出さない人も多いと思うんだがなあ、意図がよくわからん。まあ、市場に流通するものは全部CCCD化してしまえっていう、安易な発想なんじゃねーかなと愚考いたしますが。

こんな調子でどんどん意味の無いCCCD化が進んでいったら、嫌だなあ。
なんかの間違いでSTEELY DANがCCCD化されたら、笑いますな。当のFagenとBeckerの耳に届いたら激怒しそうだけど(笑)。STEELY DANの到達点のひとつである壮大な組曲“Aja”。あの曲の研ぎ澄まされた音が微妙にざらついた音で再発されたら、小規模な暴動が起こるぞ(笑)。
個人的には、A TRIBE CALLED QUESTやGANG STARRの過去の作品がCCCD化されたら、卒倒しますな。サンプラーを演奏すると形容されるATCQの音がいじられたり、ざらつき加減が絶妙なDJ PREMIERの音がいじられたりした日にゃあねえ?
傷やら反りやら錆やらでお気に入りのアルバムが劣化してしまったら、買いなおそうにもCCCDしか残っていない、そんな世の中にだけは住みたくないもんだ。
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2004年07月14日

もう一度メールしてみた

以前、こんなメールを何人かに送りました。内容は、レコード輸入権に解する著作権法の改正について、どう考えているか質問するものです。
福山哲郎議員からは、素早いご返信をいただいたのですが、それも具体的に内容に触れたものではなく、すぐに選挙期間に突入してしまったこともあるのでしょう、その一通以外は、返事は来ませんでした。

ご存知の通り、先日参議院選挙が終わりました。私の住んでいる京都からは、福山哲郎議員(民主党)と、二之湯智議員(自民党)の二人が選出されました。
選挙は終わり、公職選挙法に引っかかることも無いでしょうから、ほぼ同内容のメールを、再びこの二人の議員の事務所に送信いたしました。
どんな返事が返ってくるのか、はたまた返ってこないのか、楽しみです。
posted by 旅烏 at 21:27| Comment(2) | TrackBack(0) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月12日

選挙は終わったが忙しいぞ

参院選、終わりましたね。
自民、公明あわせて何とか改選前の議席数を確保しましたが、今回の改選は、橋本内閣が惨敗を喫して退陣した時のものなので、自民は実質負けであるという声も。改革を謳って来た小泉内閣をもってしても、前回の惨敗から議席を回復できなかった、と見るわけですな。
輸入権関係でちょこっと見ていきますと、著作権法改正案の参院での全会可決後、「気がつかずに賛成しちゃった。ごめん」と各方面に謝った中村敦夫議員は比例区より出馬。個人としては16万票を獲得したものの、「みどりの会議」としては議席を獲得することが出来ず、落選です。
レコード輸入権に積極的に反対をした民主党ホームエンターテイメント議員連盟では、比例区の円より子議員は当選。副会長である海野徹議員は落選して議員ではなくなりました。

さて、これから忙しくなりますね。
レコード輸入権や知財の問題は、今回の選挙では決して大きな争点とは言い難かったわけで、この問題を意識しないまま選挙運動をした候補が多いに違いありません。新人候補なんか特に。
そういった候補にメールやファックスでレコード輸入権の問題や著作権の問題を訴え、「こんな問題があるんだ」と、意識してもらうことが、今後に繋がると思います。
選挙も終わりましたので、公職選挙法の縛りも無くなり、返事も来易いでしょう(これで返事が来なかったら、もうバッシングしちゃって良いと思うぞ)。
選挙も終わり、再びこの問題を浸透させる段階に入った、と考えますが、どうか。
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2004年07月10日

ビジネスモデルがぶっ壊れてませんか?

造反有理さんのエントリー「再販制度を補強する『レコード輸入権』」より。
公正取引委員会が発表した「第4回著作物再販協議会について」という資料を紹介してらっしゃいます。
これが、今までの主張の繰り返しあり、それに対するツッコミあり、今まで知らなかった取り組みあり、と、読んで面白いものとなっておりますので、是非、ご一読を。本当、面白いっすよ。
読んでいて、一番興味深かったというかショッキングだったというか面白かったのが

ビクターの2003年度の販売タイトルのうち、黒字のものは1割ほどで、残りの9割はほぼ赤字

という旨の発言。
なんつーか、ビジネスモデルが根本的にぶっ壊れてませんか?呆れるやらおかしいやら。

他にも、再販制度の中で出版社や新聞社がやってる取り組みとか、CD+DVD、CD+Tシャツなんかは、再販の対象から外れるとか、色々面白いっす。
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2004年07月09日

CCCD雑感

facethemusicさんで、bmr8月号に鷺巣詩郎氏がCCCDについての見解を寄稿していることを知り、今日、読んでみました。
立ち読みで済ませるってのが、我ながら貧乏性なんですが。
まあ、そんなことはさておき、読んでみた第一印象は
「ああ、多分この人、CCCDを巡る問題について、ちゃんと調べてみたこと無いな」
というものでしたね。

と、言うのはですね。
ぶっちゃけた話、私、今までCCCDを巡る問題にさほど問題は無かったんですよ。
それが、輸入権問題について扱っているサイトさんたちを見てみると、CCCDとリンクさせて話しているところが多い。で、どういうことだろと読み進めていくと、ああ、確かに問題だわ、これ。
もうひとつ、あるアルバムに違和感を感じたことも決め手になりまして、今じゃあCCCD反対の立場を取るに至ったわけです。
なんかね、鷺巣氏の見解を読んでいると、いかにも、数ヶ月前の私なら言いそうな事柄で満載だったもんでね(笑)。それで、多分あまり調べてないんじゃないかな、と。

細かく感想を言っていきますと、まず、CCCDは技術的にお粗末なものだ、なぜかコピーできたりするし、プレイヤーによっては音飛びしたりもする、というところ。
音飛びどころか、そもそも再生できないケースもあることが知られている上、再生できてもプレイヤーに強い負担をかけてしまう可能性を指摘されています。また、再生できなかったリスナーに対する保証の不備も、強く指摘されているところです。また、CCCD化を望んでいないアーティストにも、音源のCCCD化が強制されてしまうという問題も表面化していますね。
これらの問題が見落とされ、単純化されているようですね。

次は音質について触れている部分なんですが、これは後で触れます。

次は、違法コピーとその配布を、911テロに喩えている点。
これは非常に不快でした。
ブッシュ政権が行った「テロとの戦い」が、いかに問題に満ちたものであったか、各所で指摘されているこのご時世にこういう比喩を使ってみせるその神経の図太さには、ある意味尊敬を覚えますが。極めて悪い意味で。

最後、結びの部分。facethemusicさんのコメント欄でも書かせてもらったのですが、やはり「何らかのコピーコントロール技術を受け入れること」と「現行のCCCD技術を受け入れること」が混同されていますね。
気付いていないのか、意図的にやっているのかはわかりませんが。これは、論点のすり替えですね。

で、音質について触れられていた点ですがまとめますと
・CCCDは音が「悪い」というが、劣化しているわけではない
・通常のCDでも、プレスの際に通常のCDとCCCDとの差を凌駕する音質の差が生じることがある
・CCCDは音が悪いわけではない。確かにCDと音は「違う」が。
という感じでしょうか。

まず、CDプレスの過程で、CDとCCCDとの差を凌駕してしまうケースがある、という点。
そういうケースが、どのくらいの頻度であるのか、という側面を検討しないことには、大して意味は無い言明ですね。

もひとつ、CDとCCCDの音が「違う」点。
そうなんすよ、違うんすよ。
私なんか、違和感を覚えてしまうんですよ。
このエントリーの前のほうで「あるアルバムに違和感を感じた」と書いたんですが、その違和感を感じたアルバムというのが、Rhymesterの“グレイゾーン”。レーベルゲートCDです。
このアルバム自体は傑作です。発売されて5ヶ月ほど経ちますが、今でも本当に頻繁に、繰り返し聴いています。いつも使っているポータブルプレイヤーも、結構な年代物なので、ひやひやしながらですが(笑)。
で、その出来には、もう十二分に満足してるんですが、音質面で、明らかになんか、違和感を感じたんですよ。音「学」についてはからっきしなんで、うまく言葉に出来ないんですが、なんか、やたらとざらざらしているというか。
作風の違いによるものかな、とも思って、同時期にCDDAでリリースされたRhymesterのMummy Dプロデュース作品を聴いてみたりしたんですが、やっぱり、“グレイゾーン”のほうには違和感を感じてしまうのです。
もし、このアルバムがCDDAでリリースされていたら、この違和感は感じなかったのではないか。
もし、このアルバムが「CCCDとは違う」音でリリースされていたなら、この違和感は感じなかったのではないか。
そう考えると、アルバムのひとつの可能性を、まるまるひとつつぶされてしまったような、そんな気がしまして、悔しくてならないんです。
Rhymesterの宇多丸師匠は、度々CCCDに対して反対するコメントを発表していますが、そのことも考え合わせますと。
もしかして、私は本来聴くことが出来るはずだったアルバムとは「違う」音のアルバムを聴かされてしまっているのではないか、そんな思いを強く感じます。
それが悔しくてなりませんし、そんなこともあって、現行のCCCD技術を受け入れる気には、とてもなれません。


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posted by 旅烏 at 20:55| Comment(0) | TrackBack(5) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月08日

National HIP-HOP Political Convention

ご存知、暗いニュースリンクさんを読んで知ったのですが、National HIP-HOP Political Conventionなるものがアメリカで行われたそうで。
うむ。
B-BOY PARKあたりで、政治問題やレコードの輸入権問題についてのパネルでもやっていただきたいものです。
posted by 旅烏 at 17:44| Comment(0) | TrackBack(6) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Velvet Crushの続き

猛暑の中、KRS-ONEなんぞを聞き直したら暑さが増してしまった今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。

小倉弁護士に、Velvet Crushの新譜を先行販売しているレコード会社pasarol recordsから返事が届いたようです。小倉弁護士のBlogはこちらであります。
要約を引用させていただきますと

−−−−−−−−−−
 Parasol Recordsは、Velvet Crushに対し、公式発売日である8月10日より前に"Stereo Blues"を、"Parasol Mail Order"で発売させてくれないと頼んだところ、Velvet CrushはSonyに打診してくれたんだ。そうしたら、Sonyは、それは別に構わないけど、あくまで日本へは8月10日まで売らないことが条件だといってきたんだ。だから、Velvet Crushとの約束を守るため、8月10日までは"Stereo Blues"を日本に輸出できないんだ。
−−−−−−−−−−

おお、しっかりとした返答じゃありませんか。
Sonyに打診したってことは、Sonyもこれが騒動になっているってのは知っているわけで(まあ、ネット見て知ってるでしょうが)、Sonyからちゃんとした、Velvet Crushのファンを安心させるような説明が無いというのは、なんだかなあ。
posted by 旅烏 at 15:12| Comment(0) | TrackBack(1) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

CCCDとTシャツと私

猛暑の中、PETER GABRIELは「ガブリエル」なのか「ゲイブリエル」なのか激論を戦わせている今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。

そんなことはともかくd.e.plusさん経由、Music Liberation Frontさんで、CCCDに反対するTシャツを作ってらっしゃいます。このBlogには画像は乗せないようにしているので、デザインはリンク先のBlog様をご参照ください。黒地にシンプルなマークがびしぃっっと決まって、かっこいいっすよ。
受付は7月13日までだそうです。お早めに。
posted by 旅烏 at 15:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月07日

あくまで一般論

ええと、みなさま、Velvet CrushのCDが日本に輸入されるか微妙っつう問題に関心のある方も多いと思うんですが。
私も色々と他のサイト様やらの文章を読ませていただいたり、コメントを投稿させていただいたりしたんですが、この高橋健太郎氏の説明というのが、結構な混乱の末、まとまった見解のようで。
この騒動をぐわあっと広めた(笑)、れしさんのところによると、こんな動きもあるそうですな。
RIAJ、輸入権に引き続き、またしても予想外の反発にびっくりの図。

いや、本題は別の話なんですが。
いやね、色々見てまして、2chだったかな? この騒動と関連して、「国内盤と輸入盤を同じ売場で展開すること」を問題視していた方がいらっしゃったんですよ。
それは違うんじゃないかな、とね、思ったんです。

これはあくまで一般論ですがね。
Aという商品とBという商品があります、と。これはもう何でもいいよ。キンチョールとフマキラーでも構いやしません。
ぶっちゃけ、キンチョールとフマキラーの違いを実感できる人って、どのくらいいるかね?(笑) 私はパッケージでしか見分けがつきませんが。
で、その二つの商品を同じコーナーに置く。そしたら、Aばかりが売れてBはちっとも売れやしない。
さあ、悪いのは、Aのメーカーか、Bのメーカーか、似たような商品をよりによって同じコーナーに陳列した小売店か?

んなもん、Bのメーカーが悪いに決まってるじゃねえか、と、私なんかは思ってしまうわけです。

で、ここで反論が入ります。いや、Bのメーカーは、「夏の殺虫剤フェア」って看板も用意したり、PR用のビデオも入れたり、色々やっている。それなのに、そうやってBのメーカーの努力で集めた客にAの商品を買わせるような、そういった売り方はひどいんじゃないのか、とかね。

んなもん、Bの売上に貢献するような販促を作ることが出来なかった、Bのメーカーが悪いに決まってるじゃねえか、と、私なんかは思ってしまうわけです。

これをまあ、国内盤と輸入盤に置き換えますとね。
ちょっと辛辣な書き方をしますが。
競合する商品を隣に置いただけで、その魅力が大きく減じてしまうような弱い商品を販売して、威張ってるんじゃねえ、と
競合商品に負けてしまったことを小売店のせいにするたあ、あべこべもいいところですよ。

posted by 旅烏 at 14:18| Comment(6) | TrackBack(2) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月04日

「当分の間」

偉大なる我らがJASRACのサイトをぼんやりと眺めていたら、こんな文章を見つけました、以下、引用。


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5.使用料を免除する施設、利用方法


著作権法では、営利を目的としない演奏(入場料なし、演奏者に報酬なし)については第38条1項で権利を及ぼさないことになっています。

法律上の解釈からすれば、営利事業を行う施設でのBGMを利用する場合は、使用料の支払対象となります。

しかし、福祉施設・病院・教育機関や事務所・工場等の主として従業員を対象としたBGM利用、また露店等の一時的で軽微な利用については、当分の間使用料を免除します。
[BGMの使用料規定・備考]
福祉、医療もしくは教育機関での利用、事務所・工場等での主として従業員のみを対象とした利用又は露店等での短時間かつ軽微な利用であって、著作権法第38条第1項の規定の適用を受けない利用については、当分の間、使用料を免除する。

−−−−−−−−−−

で、ここで頭をよぎるのは、既にご存知の方も多いでありましょう、この一件です。またも引用。洛南タイムズの記事だそうですが……

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地域とのふれあい、社会参加をめざす障害者たちがスタッフとなって経営している喫茶と軽食の店、コーヒーハウス「ぱれっと」=宇治市小倉町蓮池175、小倉接骨院ビル2階=で開かれているサタデーナイトコンサートなどの演奏活動に社団法人日本音楽著作権協会=JASRAC、東京都渋谷区上原、吉田茂理事長=が著作権料の支払いを要求していることがわかった。ぱれっと関係者も著作権保護そのものには理解しながらも「うちのような団体でも支払わなければならないなんて。支払額によっては赤字になってしまう」と、思わぬ事態に戸惑っている。

 ぱれっとは小倉接骨院を経営する両角万昭さんがビル新築時に建物スペースの一部を福祉に提供したい――と同市福祉部に相談したのをきっかけにバリアフリーの店として2000年秋にオープン。店内では障害者団体、地域住民たちの手づくり作品展を開いている他、英会話教室や絵手紙教室、コンサートなど多彩なイベントも企画。講師や出演者もボランティアで支援協力してきた。

 ところが喫茶店などでコンサートを開く場合は作詞作曲家への著作権料支払いが必要だ――として使用料支払い手続きをとるよう求めてきた。

−−−−−−−−−−

当分の間」というのが、もう過ぎてしまっていたということなのでしょうかね?
だとしたら「病院・教育機関や事務所・工場等の主として従業員を対象としたBGM利用、また露店等の一時的で軽微な利用」についても、金をとられるようになったということでしょうか?
それとも、「ぱれっと」の活動は福祉に値しないとJASRACが判断したということなのでしょうか?
問い合わせてみようかと思ったのですが、JASRACのサイト、どこをみてもメール受付が見当たらねえんだよな……
posted by 旅烏 at 23:31| Comment(9) | TrackBack(3) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月02日

思わずニヤリ

皆様ご存知、高橋健太郎氏が、こちらのエントリー「万が一はどのようにして起こるか?」で、思わずニヤリとさせられるような悪巧み(笑)をしてらっしゃいます。
内容を簡単に要約すると

「うちのレーベルに、輸入権を行使できそうな作品があるんだけど、輸入権を行使してみたらどうなるだろう?」

非常に面白いですね。
もし、実際に輸入禁止になるようなら、「欧米からの輸入盤は今までどおり」という答弁に反する運用がなされたということになり、大問題です。
輸入禁止にはならないということになったら、どのような判断基準によって、輸入禁止の要件を満たさないとされたのかが明らかになります。これもまた、非常に興味深いです。
高橋氏が、本当に輸入権を行使するかはわかりませんが、実に痛快ですね。
posted by 旅烏 at 15:10| Comment(0) | TrackBack(1) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月01日

アジアよ、アジアよ、さようなら

ちょっと前に書かれた文章なのですが、今日初めて読みまして、ご紹介させていただきます。電脳山賊さん経由、gtk's memo.さんの2004年6月10日付けの文章「彼らは海外産音楽CDをまるでわいせつ物のごとく扱う。」より。
以下、気になる部分を引用させていただきます。

−−−−−−−−−−
先日、東京税関の現役の統括審査官にカマを掛けたらあっさりボロを出しやがった。

「改正著作権法により、 音楽CDの輸入に制限が掛けられるようになったが、アジア諸国からCDを輸入するにはどうすればいいのか」と問うたところ、こともあろうに

「 アジア諸国からのCDは輸入できない。並行輸入もだめ。所有権の放棄を求めることになるだろう。」

と返答しやがった。

ああそういうことか。

「一律禁止」にしとけば現場はラクだもんな。というかノリはほとんどわいせつ物扱いだ。監視官がダメと言えばダメ、という運用のアレ。

−−−−−−−−−−

さあ、早くも文化庁及び大臣の国会答弁と著しく異なった著作権の運用が行われようとしているようです。
「還流CD防止」という建前はどこへやら。
改正された著作権法の施行まであと半年。
あと半年で、アジアから音源は入ってこなくなります
さようなら、さようなら、アジア。
また会える日まで、私たちはなんとかがんばっていきます。
posted by 旅烏 at 13:36| Comment(18) | TrackBack(18) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

RIAJ必死の釈明

OTO-NETAさん経由、音楽配信メモBBSからの情報、The Trembling of a leafさんも、同じ話題について論評を加えてらっしゃいます。
なんでも、読売新聞に社団法人日本レコード協会(RIAJ)が意見広告を載せたそうで、まあ、選挙前のこの時期に、RIAJが釈明したわけですな。
以下、引用させていただきますと……

−−−−−−−−−−
音楽ファンのみなさまへ 「音楽レコードの還流防止処置」について

1.改正著作権法は、誤解されています。
日本の音楽文化の海外への普及を可能にする著作権法改正法が国会で成立しました。この改正法は、消費者への利益確保しつつ音楽文化の振興を図るものであり、衆参両議院が全会一致により成立しました。にもかかわらず、改正法の趣旨が十分理解されず、洋楽CDの輸入盤を止める法律ではないかとの誤解も生じていることを、私達が大変残念に思っています。

2.邦楽CDに限定されていないのは条約上の要請です。
私たちは、邦楽CDの日本への還流防止措置が必要と要望してまいりました。改正法が還流防止措置の対象を邦楽CDに限定しないのは、条約上の要請から日本と外国を平等に扱う必要があったからです。しかし改正法は、日本と比較して権利者の得る収入が著しく差のあるCDに対象を限定しているため、基本的に欧米からの輸入CDには対象になりません。

3.附帯決議を重く受け止めます。
衆参両議院の附帯決議では、欧米からの洋楽CDの輸入が阻害されるときは、還流防止措置の見直しが必要とされています。私たちは、附帯決議を立法府の意思として強く受け止め、公正取引委員会や日本経団連が求める「消費者利益」を最大限尊重し、万一欧米からの洋楽CDが阻害される場合には、還流予防措置の廃止をやむを得ないと考えています。

4.欧米からの洋楽CDの輸入盤は止まりません。
5メジャーズといわれる世界の大手レコード会社も、欧米で製造・販売しているCDの日本への輸入を禁止しないことを表明しています。また、アメリカレコード協会も、その会員社(約1000社)が同じ考えであるとのことを認識していますので、どうか安心してください。

・結びの言葉
私たちは、「音楽レコードの還流予防措置」の導入によって、世界の国々との音楽を通じた文化交流を促進し、全国の音楽ファンのみなさまに国内外の幅広いジャンルの音楽を楽しんでいただけるよう、努めてまいりますのでご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

−−−−−−−−−−
とまあ、様々な批判には答えることなく、以前からの言い分をなんのひねりも無く繰り返しているだけの代物です。
進歩がねえな
私の言いたいことは、上記OTO-NETAさんとほぼ同じですので割愛させていただきます。引用元であるOTO-NETAさんを是非お読みください。
しかし、この法律が、日本の国内における音楽文化の育成なんざ端っから眼中に無い、日本のレコード会社のアジア進出のために作られたものであることは既に明らかであるのに、今更こんなこと繰り返しているRIAJの姿は、実に滑稽です。
態度には誠意が無いし、統計データは穴だらけ。
いままでもそういうやり方でやってきていたのに、私たちが気付いていなかったってのもあるかと思うんですが、もう気がついてしまったので、誠にご愁傷様です。
これからは目を離してあげませんので、末永いお付き合いの程を>>RIAJ


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posted by 旅烏 at 03:09| Comment(1) | TrackBack(5) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年06月29日

P2PとサンプリングとRIAJ

facethemusicさん経由、音楽配信メモさんのBBSからの情報で知ったのですが、RIAJが「−ファイル交換ソフト利用経験者は、240.6万人に−『ファイル交換ソフト利用実態調査』結果」 というプレスリリースを行っています。

まず、「ファイル交換ソフト利用経験者は240.6万人に」という表記自体がミスディレクション以外の何物でもありません。
読んでみたら、現在も利用している人数は94.9万人。
なんで「ファイル交換ソフト利用者は94.9万人」という見出しにしなかったの?
まあ、インパクトが薄くなるからでしょうね。


で、ですね、facethemusicさん、及び音楽配信メモBBSの十六夜さんが問題視しているのが以下の点。引用させていただきますと

P2Pユーザーの数に関して、無茶苦茶なごまかしがあることに気付いていますか?
調査総数は23707人です。
このうちナローバンドユーザーが2190人です。
ブロードバンドユーザーは20955人です。
およその比率として、1:10となっています。

で、次にインターネットに接続している人数が、総務省の資料で3389万人と言っていますが、これの元になっている部分、
http://www.soumu.go.jp/s-news/2004/040430_2.html←総務省資料『インターネット接続サービスの利用者数等の推移【平成16年3月末現在】(速報)』
(上記資料は『ファイル交換ソフト利用実態調査』で使用されています)
こちらを良く読むと判るように、約1900万人は、ダイヤルアップ型接続、要するにナローバンドなんですね。
標本での構成比は1:10、母集団での構成比は19:14
統計学上、こういう事態が発生するのは、どれくらいの確率なのでしょうか?
こういう無茶苦茶な前提に基づいて数字を出すのって、RIAJの得意技なんですかね?


で、実際に調査報告書を読んでみました。
いや、読んではみたんですが、1ページで読むのを止めてしまいました。
なんでか?
な〜んでか?
それはね、ランダムサンプリングをしていなかったから
堺すすむ師匠の「なんでかフラメンコ」を、いったい何人が知っているのだろうかという懸念はさておきまして、どういうことかと申しますと、いきなりこんな記述があるのです。


【調査方法】
インターネットユーザーを対象として、ファイル交換ソフトの利用実態に関して、インターネット上のWEBアンケートサイトを利用してアンケート調査を実施した。


この時点で駄目。全く駄目です
例えば、著作権法改正に反対する署名が6万弱集まりましたが、これをもって音楽ファン全体ではどのくらいの人数が改正に反対したのか、求めることは出来ません。ランダムサンプリングをしていないからです。ランダムサンプリングをしていないのだから、署名人数は母集団を代表したものとして取り扱うことは出来ません。
例えば、ネット上でCCCDに反対するかしないか、アンケートをとって、反対が90%だったとします。しかし、これをもって音楽ファン全体の90%がCCCDに反対しているということはできません。ランダムサンプリングをしていないからです
同様に、サイトを訪問した人がアンケートに自主的に答えるという、ランダムサンプリングとは程遠いRIAJのアンケート結果をもって、インターネットユーザー全体の推計をすることは出来ません。

なんでランダムサンプリングをしないといけないのか?
ランダムサンプリングをしないと、「たまたまそういう人物が集まっただけ。偶然だよ偶然」という可能性を、絶対に排除できないからです
偶然であるという可能性を排除し得ないデータ(その可能性を最小限にとどめるためのランダムサンプリングを怠ったデータ)をいくつ積み重ねても、母集団の推計などできません。ていうか、してはいけません。
統計学の基本中の基本。
こんなもん、調査というのもおこがましいですよ。
初っ端から踏み外しているのだから、240.6万人という数字も、94.9万人という数字も、なんの意味も持ちません


ていうかね、こんなボロボロの調査報告を公開すること自体、とても恥ずかしいことなんですよ?

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2004年06月28日

コンテンツ流通促進シンポジウム

Doblogさんのエントリー「コンテンツ流通促進シンポジウムに行ってきました。」より。管理人のからし男さんが実際にシンポジウムに参加されたそうで、その感想をまとめてらっしゃいます。
話題は多岐にわたった様子なんですが、音楽業界の流通に関係ありそうなのは以下の点。引用させていただきますと。


森口審議官
「(輸入権について)法律を作って海外進出を支援してるのだから、レコード会社が積極的に海外進出しないのなら廃止する


森口審議官は、高橋健太郎氏とコンタクトを取った文化庁の人物ですね。
産業保護のための立法であったことを認める発言であると共に、業界が法律に胡坐をかかないよう牽制する意図をも持った発言である、というところでしょうか。
つまり、輸入権が創設されたにもかかわらず、マーケットの様相が何も変わらなかったら、大いに批判してかまわない、ということでもあります
考えすぎかもしれませんが、レコード業界にしてみたら、味方かと思っていた文化庁から、思わぬ形で短刀を突きつけられた格好です。
さーて、減少傾向にあるアジアでの売上を伸ばすことが出来るかな?
できなかったら、輸入権はなしね。




追記:造反有理さんでもこのシンポジウムについてとりあげてらっしゃいます。発言をより詳細、かつ批判的に検討し、上記、森口審議官の発言を傲慢かつ無責任なものと斬って捨ててらっしゃいます。ぜひ併せてお読みください。
posted by 旅烏 at 20:07| Comment(16) | TrackBack(4) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年06月27日

参院選の報道が気に食わない

もうすぐ参院選。
あちこちで今度の参院選の投票率は低くなるのではないかと報じられている。
どうも気に食わない。

何が気に食わないのか。
それはマスコミが、てか、テレビのニュースだな、自分たちが「投票率は低くなる」と報道することがどのような影響を及ぼすのかに、あまりに無頓着だからだ。
「投票率は低くなるだろう」と繰り返し報じることで、投票行動にどのような影響を及ぼしてしまうのか、もうちょっと懸念した方がいい。
殺人事件が起こったら、視聴者感情に留意して2時間ドラマの放映を中止する、優しい優しい日本のマスコミとも思えない配慮の無さだ。
もちろん、「投票率が低くなる」と報じることで、実際に投票率に影響がでるという調査研究結果があるわけじゃないだろう多分。
「投票率が低くなるという見通しを繰り返し報じると、実際に投票率に影響が出る」というのは、「バトルロワイヤルを読むと少年少女の精神的成長に影響が出る」とか「ゲームばかりやっているとゲーム脳になる」とかいうのと同じくらい、科学的根拠は無いだろう。
しかし、科学的根拠はないながらもその可能性を考慮して、マスコミは、バトルロワイヤルの影響を云々したり、ゲーム脳を云々したりしてきたのである。
であれば、投票率の見通しについて、まるで暗示をかけるかのように繰り返し報道することによってもたらされる影響も考慮してしかるべきだ。
そうじゃないか?
PEのDon't Believe the Hypeってメッセージがいまだに通用してしまうことを、恥じなきゃいかんのだぜ?
posted by 旅烏 at 19:47| Comment(0) | TrackBack(1) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年06月25日

NHKの認識

今日の「スタジオパークからこんにちは」でレコード輸入権の問題をあつかったそうで、造反有理さんで論評を加えてらっしゃいます。

まあ、NHKの認識なんてこんなもんだという、恥ずかしい事実を示してしまったようです。
posted by 旅烏 at 21:31| Comment(0) | TrackBack(1) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年06月24日

吉川著作権課長講演録に対する愚痴

造反有理さんのエントリー「吉川著作権課長講演録(1)」「同(2)」で、吉川著作権課長の講演内容を取り上げてらっしゃいます。
講演内容をざっと読んでみたのですが、まあ、内容的には今までの繰り返しがほとんどです。懲りないものであります。
同じ事を性懲りも無く繰り返しているわけで、それに対して同じように反論するというのも芸がありませんので、思ったことをいくつか書くに留めようかと。


「参議院の委員会・本会議、衆議院では審議の過程でいろいろあり、とても賛成はあり得ないのではないかという質問をされた先生もおられたが、結果的には賛成であった。したがって、国会においては政治的な意味での対立はないということである。

 国会で国民の代表が皆賛成しているというのはかなり大きなことではないかと思うのだが、昨今の新聞の取り扱いを見るとそうした論点ははしょられている。そのことをまず申し上げておきたい。」

はて、様々な反対意見をはしょっているのはどちらでしょうかね?
6万弱の署名を審議未了扱いにしておいて、「新聞は論点をはしょっている」たあ、いい度胸ですな。


「これは意見募集という名前であり、パブリックコメントといわれる公式のものとは異なる。ここが正確に受け取られていないと感じている。
(中略)
我々としては意見募集で集まった意見は委員に配布し、文化庁の部屋にも備え付け、誰でも見られる状態にして公開資料にした。記者も何人かは見て行かれた。しかし、衆議院の段階でちゃんとオープンになっていたのかという疑念をおっしゃる方がいた。これはそのように扱って文化庁に備え付けておいたものであり、秘密にしたということでは全くない。であるから、なぜそういう疑念が起こるのかはよくわからないが、委員の先生の議論の俎上にも上っているし、しかも公表の資料であった。これを強調したいと思う。」

官庁が行う意見募集が「公式なものとは異なる」だって?
公式な意見募集ではないのだったら、内々でやってください。馬鹿馬鹿しい。
ネットを使って全国から意見募集しておいて、公開は東京の文化庁で行うようなことをしているから、誠意が無いと言われるのですが。
沖縄から意見を送った人に対しては、東京まで見に来ないお前が悪いということですかね? ずいぶん人を馬鹿にした話ですな。



「難しいのは、問題があるとすれば、消費者団体が加わるということ自体は課題によっては十分考えられるのであるが、個人的な意見であるが、反対のための反対をされるだけであれば関係者間協議の枠組みが無くなると思う。それが難しいところである」

つまり、著作権課長としては『消費者団体は反対のための反対をする』組織であるという風に捉えているということですね。これは大問題ですよ。
著作権課長という、知財行政の中枢にいる人物が、そのような認識で構わないのでしょうか。



「第二に、日本に直輸入、向こうからすれば直輸出することによって十分な利益を上げることができているから、その利益を捨てて流れを止めるというビジネスは現在も行われていないし、不合理ではないか。また、これも将来の予測だが、仮に5メジャーが止め、日本の消費者が怒るようなことをすれば、今回の措置のような非常に微妙なバランスに立って作られている法制は吹き飛んで、無しにしてしまえという議論が大勢を占めるものと思われる。とすれば、5メジャーの動向によって今後物価の安いアジアからの日本への流入があっても権利行使が一切できなくなるというリスクがあるが、それを考えると止めるというのはかえってマイナスになるのではないかと思っている」

ほほう。無しにしてしまえという議論が大勢を占めていないかのような言い草ですな。
ていうか、5メジャーが権利を行使することのメリットについては、さんざっぱら繰り返されているので、省略。まあ、そういった論点ははしょっているのでしょうね。ご自身が批判している新聞のように。



「RIAAのレターについてマイナーなポイントがあるが、これは省略する」

RIAJが翻訳を恣意的に行ったのではないかという、非常に重要な問題も、この『マイナーなポイント』に含まれるようです



「(最初に国内で発行するということを要件に含めなかった点について)しかし、例えば私が外国人であったとして、最初に国内で発行されてなければならないという条件は汚い手を使って国内を保護しているとみえる。そういう主張が二国間、国際的パネルでも展開されると思うし、全世界を敵に回して戦う気がない限り「最初に」ということを付けるのはまずいと思う」

はあ?
そもそもの立法趣旨が国内産業の保護でしょ?
それが、国内を保護していると思われるとまずいの?


「最終的には同一性は司法判断が最終決定であるといわざるを得ないのであるが、還流防止措置を考えた場合、韓国で発売されれている音楽レコードでボーナストラックが1つ含まれるものがあったのだが、「これは同一でないとは言えないと考える」と我々は言っている。ただ、本当に同一を文字通り解釈すれば「全く同じ」ということになる。従って「1曲であれば確実」とは申し上げにくい。聞かれれば我々はそのように回答するというくらいで、100%の自信があるわけではない。裁判で全く一致していなければならないと判断される可能性なしとしない

つまり、『裁判沙汰になるぞ』と言っているようなものですね
そんなハイリスクな商品を取り扱う奇特な輸入業者はいるのだろうか……



「(今後の検討課題である公貸権について)簡単に前に進めるという甘い状況にはないということはわかっている。私としては非常に困るのであるが

なぜに著作権課長が困るのか、問い詰めたい。小一時間問い詰めたい。
議論が進まないと公貸権が創設できないから困るとかいうんじゃねえだろうな?
著作権分科会ってのは、まず権利の創設ありきでやってんですか? ふざけるのもいい加減にしていただきたい。



「民主党の中に非常に強力にこれを応援してきたと言っている人もいるし、相当疑問が強いから賛成しかねるという感じの人もいた。非常に幅があった。実は与党の中にも相当いろいろな人がいる。与党の議論でもそれをずっと積み上げていって、最後に誰も反対がなかったというのはこの種のものでは奇跡的だと思う。私は3分の2は賛成、3分1は反対だろうと思っていた。この中ではもっと大きいかもしれないが。反対とおっしゃるかもしれないと思っているくらい。法制問題小委員会でも2対1以上で反対なり慎重な意見の方がいらっしゃった

まあ、採決の際に退席した人はいましたし、賛成したことを詫びた参議院議員もいましたが、確かに反対ではありませんな。
みなさーん。法制問題小委員会ってのは、反対が3分の1いても構わないらしいですよ〜。


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posted by 旅烏 at 18:03| Comment(1) | TrackBack(5) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

5月は洋楽が売れなかったらしい。

RIAJが、2004年5月度のレコード売上実績を公開しました。
詳細は見ていただくとして、気になったところをちょっとピックアップしていきますと……



・邦楽に関しては、5月の実績、1月から5月の累計実績いずれも前年並。

・洋楽シングルは、8cmシングルの大健闘にもかかわらず、5月は金額ベースで大きく前年割れ(前年同月比69%)。
1月からの累計では、前年比112%と、まだ踏みとどまってはいますが、この傾向が続くと苦しいでしょう

・CDアルバムに関しても、洋楽の5月度実績は、金額ベースで81%と大きく前年割れ。累計では前年比96%。これもシングル同様、今後もこの傾向が続くと苦しいでしょう。

・シングルとアルバムの合計でも、洋楽は5月度は金額ベースで前年比80%。5月までの累計では前年比96%

・今年度に入ってからの各月別データを見てみると、(洋楽に関しては)3月まで好調を維持していた(CD全体で3月の前年比109%、累計で104%)が、4月で前年を大きく割り(前年比89%、累計では100%)、5月に入りその傾向に拍車がかかった格好(前年比80%、累計で96%)。



4月から続いている洋楽売上の減少傾向は、様々な要因が結びついたものでしょう。例えば、Queenのヒットが一段落したからだ、とか。
5月に入って、その傾向に更に拍車がかかった原因はわかりません。単純に「これが原因だよ!」なんていえるほど単純なものではないでしょう。
まさか、この輸入CD問題でリスナーの国内盤離れが起こったのが主な原因だなんてことはないわなあ?(笑)
6月に入って、著作権法の改正案が成立し、リスナーの反感は頂点にまで高まったわけですが
これで6月の洋楽国内盤の売上が更に落ち込んでいるようなことがあったら、各レコード会社はどうするつもりなんだろう?
posted by 旅烏 at 13:39| Comment(1) | TrackBack(8) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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