2005年09月25日

私的録音録画補償金のパブコメだしたよ

つーわけで、私的録音録画補償金の見直しについてのパブコメだしたよ。
こちらがその意見募集のページ。
出した意見を要約すると、「ハードディスク内蔵型録音機器へ課金するって、どのくらい利益が害されているとか、そもそも利益が害されるような利用が主流なのかどうかとか、そういった調査抜きに経済活動にちょっかいだすんじゃねえよ。大体、委員会だって両論併記で終わってるんだからな」てなところ。
で、こちらのページの最後の方にちょろっと

また,審議会で仮に結論が出なかった場合でも,それを理由として行政としての判断を先送りすべきではないとの意見(があった)


とか書いてあるのが、いざとなったらこれを言い訳に強行しちゃうぞという気満々でむかつく。ふざけんじゃねえよ。そうやって、レコード輸入権も強引に設立されちゃったのよね。こっちはそこまでちゃんと見てるからな。


……と、いちおうここまでパブリックコメントには織り込んで送ったですわ(笑)。さすがに「むかつく」とは書かなかったけど。今は長文書く気力がないので簡潔に。
冷静に意見を送るのもいいと思うけれど、俺みたいに毒づいてもいいような気がする。中身空っぽの組織票よりはなんぼかましでしょ(笑)。
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2005年09月24日

JASRAC向けコピペ

試される。さんにて、コピペ募集中。
以下、コピペ

●JASRAC 御中──
 iPod 等のハードディスク内蔵録音機器により
 いかなる「経済的損失」を権利者に与えることとなるのか、
 きちんとした説明をしてください。

 先日、 JASRAC は「私的録音録画補償金制度をご存知ですか?」と題する見解を公表しました。しかしこれは文化審議会著作権分科会法制問題小委員会における議論や電子情報技術産業協会 (JEITA) の主張を一方的に誹謗中傷するものであり、また我々のようなエンドユーザーの疑問に対しても正面から答える内容とは全くなっていません。
 特に、著作権法 30条 による権利制限で私的複製には及ばないとされる「複製権」や、 iPod 等のハードディスク内蔵型録音機器等には未だ課せられていない「補償金」を“根拠”に「不利益」を主張するのは、「誤った認識」であり「誤った議論」と言わざるを得ません。私的録音録画補償金に係る議論を行なう際には、権利者の「経済的利益」と利用者の「公正な利用」とのバランスを意識して論じるべきなのです。権利者には「本来」複製権がある筈──というのはバランスを欠いた考え方です(現行著作権法には起草された時点から権利制限規定があり、これを前提として複製権が設定されているのですから)。
 すなわち iPod 等のハードディスク内蔵型録音機器等により、権利者にとって どのような「不利益」が生じるのか、 JASRAC はそれを説明する必要があります。この「不利益」が大きなものであると認められなければ、 iPod 等に「補償金」を課す必要は生じないものと私は考えます。
 JASRAC には真摯な説明を求めます。

 ──iPod 等のハードディスク内蔵型録音機器等で発生する権利者の「経済的不利益」とはいかなるものなのですか?

 iPod 等に私的録音補償金を課すか否かの判断は、私的録音録画補償金制度の趣旨に沿って為されるべきと考えます。すなわち、私的録音録画補償金の前提とされた「CDやビデオソフトなどの売上げに影響が生じるなど、本来、著作権者等の受けるべき利益を害している」(補償金制度創設当時の文化庁著作権課の説明より)ことが iPod 等にも当て嵌まるのかを示さねばなりません。
 JASRAC はこの「経済的損失」を示すことは頑なに拒んでいます。そこで捻り出したのが「複製権」や iPod 課金前提の「不利益」という訳ですが、これではエンドユーザーの理解を得ることなど到底 難しいでしょう。
 私的録音録画補償金制度の前提に立った説明がなければ、少なくとも私は、 iPod 等への課金に納得することはできません。 JASRAC の真摯な対応を期待します。

 ──音楽を愛する一ブロガーとして。
 絶えず音楽に対価を支払い続けている一消費者として。


というわけで時期を逃した感がありますがトラックバック。
先日はコメント欄に乱入して失礼いたしました。いや、血が騒いじゃったんですよぅ。
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2005年08月31日

某DVDと商慣習

もうすぐ某DVDがでますな。私は某DVD及び関連ゲームにはにはまるっきし興味がないのでよくわからんのですが。この作品については妙な話も伝わってくるんですが、それは企業秘密ですのでにんともかんとも。


でもまあ、これくらいはいってみりゃあ公然の秘密ですんで書いちゃいますが、このDVDを出すメーカーから「発売日以前の販売はまかりならん」という連絡がございました。全国の店舗に公平な競争を云々、守らなかった場合は契約解除が云々。
関係ありませんが、ゲームの場合も同様の通達だか圧力だか、まあ呼び名はともかく働きかけがあります。今回のDVDも同様のやり方をしているわけですな。


ところが、皆さんご存知の通りCDやDVDの場合はほとんどの店舗は入荷したらすぐに店頭に並べます。というかね、伝票に「店頭日は○○日(←発売日の前日)厳守でお願いいたします」みたいに書いて来るんだよ(笑)。ソニーからなんかはCDもゲームも入ってくるわけで、まったく正反対の「指図」になんか笑けてくるわけですが。まあ、DVDの場合は「入荷日の前日には店頭に並んでいる」というのがあるわけです。お客さんもそれを知っているので、発売日の前日にDVDやCDを買いに来たり入荷の問い合わせをしたりというお客さんがたくさんいらっしゃる。


で、もうじき出る某ゲームに関連したDVDというのは当然ながらゲームではなく映像作品でありまして、DVDなわけですよ。
DVDは通常、発売日の前日には店頭に並んでいます。お客さんもそれを知っている上で、贔屓のお店に買いに行くわけです。
このDVDに関しては「発売日前日に売ることはまかりならん。売ったら契約解除するからね」と言われているので、まあ、多くの店は発売日の前日には店頭には並べないと思います。
でも、お客さんはそんなこと知りませんよね。話題作であり、ウチの店でもたくさんの予約が入っています。全国各地で、たくさんのお客さんが発売日前日に貴重な時間を割いてお店に買いにいったり、お店に問い合わせしたりすることでしょう。
そして多くのお客さんが無駄足を踏むわけです。


いやまあ、良いんですけどね。ここまでお客さんにそっぽを向いた企業態度は、思わず溜息を誘うな、と。発売日前日に、たくさんのお客さんが無駄足を踏むことくらい予想できるだろうに。
でもなあ、さすがにス……某メーカーに契約解除されたらたまらんしなあ(苦笑)。
posted by 旅烏 at 04:06| Comment(4) | TrackBack(7) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

セキュアCDがやってきた

一部で話題になっておりましたローリング・ストーンズの「ア・ビガー・バン」が入荷してまいりましたよ。
従来色々なCDで使われていたものとは異なるコピー防止技術を用いた円盤型の音源ですな。ビバ! 東芝EMI! その壮挙に乾杯!


まあ、「CCCD」ってえのは「コピーコントロールCD」なわけで、CD用のプレーヤーで再生されることを目的とした音源になんらかのコピーコントロール技術が用いられていれば、全部CCCDっちゃあCCCDなわけですが、お馴染みのCCCDマークはついておりません。まあ、イメージダウンになるだろうしなあ(笑)。
もちろん、当然のことながらCDマークもついておりません。いや、中開いて見たわけじゃないけどさ、ケース見た限りではなかったなあ。隠してあったりしてな。


で、裏を見ますと、でかでかと「パソコンでのご使用には制約があります」と書いてありまして。WMAしか対応してないよん。MacもiTunesも知りませんよ、と。いや、こうやって実際に見てみるとインパクトあるなあ。Win XP(32)用の専用ソフトじゃないとあかんそうで、XP(64)やMac等は知らんのだと。私がいまだに使っているMeなんかは書かれてすらいないっすわ。「等」の中に入るんだろうな。
でまあ、実にくっきりはっきりした字で



製造上の不良を除き、交換・返品・返金には応じかねます。


<免責事項>
データ損失や動作不良等の如何なる損害についても補償いたしません。



都合の良い免責事項ですこと。
なんかね、「パソコンの使用状況によっては、専用ソフトが動作しない場合があります」とも書いてあるのね。なんだよ、それ。じゃあ、安心して使える環境ってなんなのさ(苦笑)。


というか、この補償一切無しの投げっぱなしジャーマン商法はCCCDと全く同じ構図なわけで、なーんも学習しなかったんだろうなあ。
posted by 旅烏 at 02:54| Comment(17) | TrackBack(6) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

キース・ローマー等

「銀河のさすらいびと」キース・ローマー/ハヤカワ文庫SF
「マジック・キングダムでおちぶれて」コリイ・ドクトロウ/同上
「栄光への飛翔」エリザベス・ムーン/同上
「鏡像の敵」神林長平/ハヤカワ文庫JA
「ダウン・ツ・ヘヴン」森博嗣/中央公論新社
「よつばと!(4)」あずまきよひこ/メディアワークス


うすうす感づいてはいたんだけれど、「よつばと!」は終わらない夏の物語なんかじゃなかったんだなあ。
posted by 旅烏 at 02:27| Comment(17) | TrackBack(6) | 購入した書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月24日

逃げるんだよ、とにかく。

この夏は今のところ、もう目茶苦茶忙しいのである。特にお盆以降。
ありがたいことに客足も好調な上に買い取りも殺人的に好調で、その上棚卸3連発(ウチの会社は商品分野ごとにわけて棚卸をするのだけれど、今月は3つの部門の棚卸が重なってしまうのです)な上に、担当部門である古本の棚卸数日前に激しい下痢と立っていられないくらいの腹痛に襲われ、病院に駆け込んでみれば急逝の胃腸炎、おまけに肝機能が落ちているとか言われて点滴もうって、ついでに先週の総睡眠時間が20時間くらいって、あれか、俺は全盛時のピンクレディーかなんかか。
ホントもう、家ではひたすら寝ているだけでネットのチェックは愚か彼女に電話すら出来んかったのだがその件について苦情はくるし、今まで過ごした夏の中でもワースト3には入るんじゃないかというサンドバッグ状態を呈しているのだ。
本日がこの夏で唯一楽しみにしていた日といっても過言ではない。つまりはライムスターのシングル「逃走のファンク」が店頭に並ぶ日である。予約していたので入手は問題なし。帰宅してヘッドフォンを装着し、リピートし続けていたらいつの間にやら3時間ほど経過していた。うん。いい感じだ。
音的にはMummy Dが竹内朋康と組んでいるユニットであるところのマボロシの延長線上にある。考えてみれば、マボロシのアルバム「ワルダクミ」もファンクというのがキーワードの一つだった(つーか、ギタリストと組んで実現しようとしたファンク志向と、「廻シ蹴リ」「ブレーメン」と言った曲に顕著な骨の髄まで染み込んだHIPHOP志向がおりなすアンビバレンツな感じが印象的)。
「逃走のファンク」も竹内朋康を起用した、ギターリフを存分に生かした攻撃的な仕上がりにしてパーティー仕様のナンバー。ただし、マボロシとは違ってもうひとりのMCである宇多丸師匠が絡んでくるのだ。リリックは一筋縄ではいかない。

さて、最初に書いたように今月の、というか今現在の私はまったくもってボロ切れ状態な訳だけれど、この曲はそんな私に過剰なまでに逃走を勧めてくる。さすが、今の日本でも有数のアジテーター。これはまずい。なんか聞いているうちにマジで逃げ出したくなってくる。髪を伸ばすか、それとも坊主にするところからはじめる現状からの逃走。考えてみると「グレイゾーン」でも、「逃走」と「闘争」というキーワードが関連付けられていた。
ライムスは今回の「逃走のファンク」で、何気ない日常のクソッタレ具合をこれでもかと増幅して見せている。そのクソッタレな日常(「現実」とか「現在」とか言い換えてもよろしかろう)に対する闘争手段として「逃走」をチョイスする図式だ。生存闘争ですな。


最近も世の中何かと騒々しい。多くの人の共通の関心事としてはもちろん衆院選があるし、自分の興味が及ぶ範囲でもiTMSがスタートしたり、私的録音補償金制度を巡る動きが活発化したり、三田誠広(敬称略)が著作権の保護期間について馬鹿丸出しの発言をしたり、なんかもう色々である。
今でも興味は持ち続けているし、選挙にもいくさ。
でもな、なすべきことが山積みで気分的にはもう真っ平御免だ。今後も興味は持ち続けるし、取り上げることももちろんあるだろう。しかし、せっつかれるのは御免こうむる。いつぞやみたく、棚卸が重なってクソ忙しいのにコメント欄でアレをしろコレをしろと騒がれるのはもう嫌だね。果てにはメールまで送ってきやがる。とまあこれは某氏のことだが。
ゲームを降りる気はさらさらないが、この夏、俺は逃げて逃げて逃げまくってやる。


つーわけでおまいら。
逃げろ
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2005年08月12日

星野さんが巨人に行くかもなんて話があるそうで

 昨日の風はどんなのだっけ?さんをみていたら、星野仙一氏が巨人に行くかもなんて話があるそうで。わははは。あの人、マスコミも巻き込んでチームのモチベーションを高めていくのはうまいからなあ(笑)。
私は去年・今年と碌に野球はチェックしていない元中日ファンなわけですが、星野さんは評価されすぎじゃないかってのには思わずうなずいてしまったり。
近藤・与田・森田といった若手の投手を、ほぼ一年で使い潰したのは忘れられないよ。
逆に、2度の星野体制で先発を勤めた山本昌の自己管理能力は凄いと思う(笑)。
まあ、山本昌の自己管理の凄さってのは特集組まれるくらいなんで、これは半分冗談ですが。
中日における2度目の星野体制や星野阪神では使い潰された象徴的な選手って思い浮かばないんで、今の星野さんはそういうことはしなくなったのかもしれないけれど、最初に就任した時の印象がどうしても払拭できないんだよなあ。 
posted by 旅烏 at 13:46| Comment(22) | TrackBack(8) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

小川一水、畑健二郎等

「ハヤテのごとく(1〜3)」畑健二郎(小学館)
「アイシールド21(1〜14)」村田雄介/稲垣理一郎(集英社)
「マニマニ」宇仁田ゆみ(祥伝社)
以上コミック

「老ヴォールの惑星」小川一水(ハヤカワ文庫JA)
「空高く」マイクル・ギルバート(ハヤカワミステリ文庫)
「火星ノンストップ」山本弘 編(早川書房)
「食卓にビールを(1〜3)」小林めぐみ(富士見ミステリー文庫)


今日一日で全部買ったわけではないっす。それにしても、本を買った日に限って公共料金やら新聞代やらの請求が来る。財布が寒い。
そんなことよりも、RHYMESTERのニューシングル「逃走のファンク」(8月24日発売)を勤め先で予約しようと思ったら入荷予定がなく、注文扱いになってしまった件について。

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2005年08月04日

質問と回答をクリップ

試される。の暇人#9さんが還流防止措置についてRIAJへ質問のメールを送り、RIAJから返事が返ってきたそうで。
とりあえず以下の三点を頭に叩き込んでおけばいいのではないだろうか。

・RIAJは「還流防止措置の対象としては、税関への申し立てが受理された音源が対象となる」と明言している点。


・実際にはRIAJのサイトで「受理済み」となっている音源よりも、もっと多くの音源が申し立てを受理されているが、その情報が公開されていない可能性。


・逆に、実際には申し立てのみでまだそれが受理されていない段階でも税関ではそれらの音源をストップしてしまっており、それを見越したRIAJ加盟各社が受理そっちのけで鬼のように申し立てをしている可能性。


特に一番最初の奴は、RIAJが自分たちでアナウンスする気はなさそうなので、草の根的に情報を拡げていく必要があるような気配。
 なにはともあれ、暇人#9さんにおかれましては、お疲れ様です。
posted by 旅烏 at 12:35| Comment(2) | TrackBack(5) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

17歳の地図

しばらく前から考えていたことを書いてみようと思う。まとまらないとは思うけれど、まあご愛嬌。



 ちょっと前に、伊藤典夫編「SFベスト201」(新書館  …関係ないが、この表紙はもうちょっとどうにかならんかったか?)と、大森望「現代SF1500冊 乱闘編1975〜1995」(大田出版)を購入した。どちらもSF小説のブックガイドだが。かなり趣きは異なっている。

 前者は、今までにも数多く(いや、多くはないか(笑))書かれたSF小説のガイドブックと同じようなスタイルをとっている。つまり、何冊ものオススメ本だか必読書だか、まあそういった本を、何人もの評者たちが紹介しているというスタイル。書き手が単独であるか複数であるかという違いはあれ、このスタイルのガイドは多い。SFを読み始めた頃お世話になったハヤカワ文庫の「SFガイドブック」や、伊藤典夫の序文でも触れられている自由国民社の「世界のSF文学・総解説」もそう。
 この手の本は通して通読するより、適当なところを開いてパラパラとやるのがなんとも言えず楽しい。風間賢二の「いけない読書マニュアル」なんかも、同じような読み方して、すっげえ楽しんだような記憶がある。


 後者は、逆に通して読んだ方が面白い。大森望が様々な雑誌や新聞で書いてきた書評を集めたものだからである。様々な本に対する大森氏の評価ももちろんなのだけれど、それよりもその当時どんなSF小説が出版されていたか、シーンがどんな様子だったかが垣間見れて、面白いやら懐かしいやら。25歳以上のSFファンにはオススメ。


24歳以下のSFファンなんて実在するのかという疑問は、俺の胸の奥にしまっておこう。


 SFのみならず、こういったジャンル小説のガイドブック(場合によってはジャンルを跨いだガイドブック)というのは古今東西いろいろある。いや、小説に限らず、映画でも音楽でも色々あるな。要はあるジャンルのシーンを概観して、それを広めることを目的とした本。個人的に、そういったシーンを概観する作業を「地図作り」と呼んでいる。


 でだ、SF小説を出している出版社といえば早川書房に東京創元社、も一つおまけに徳間書店といったところが老舗なわけだ。
 今までSF小説のガイドブックというと、なぜか海外モノ主体であることがやたらと多く、必然的に早川書房や東京創元社、それと今は亡きサンリオSF文庫の作品が多く取り上げられてきた。


 さて、ここんところ、SF小説というのは割りと元気が良い。10年位前は「冬の時代」やら「クズSF論争」(関係ないが、今考えるとこれは壮大な(ジャンルの規模を考えると卑小な?)茶番だった。私がSFの評論に全く興味がもてなくなったのはこの頃からだ)やら言ってた訳だが、いやいや、隔世の感がありますな。
 今の好調を支えているのは、海外小説の翻訳においては河出書房の〈奇想コレクション〉と国書刊行会の〈未来の文学〉という二つの野心的な叢書であり、国内においてはライトノベルを主な活躍の場としていた作家を多く起用した〈ハヤカワSFシリーズ Jコレクション〉及びここ最近のハヤカワ文庫JAだったりする。まあ細かく言うと色々あるけど、そこは目を瞑っていただいて。


 何が言いたいかというとね、今の好調を支えているこういった要素が、従来の地図作りでは軽視、場合によっては丸っきり無視されていたのではないかということなんだよ。
 重視していたとは言わさねえぞ。


 従来ノーマークであった出版社(まあ、国書はそうでもなかったかも(笑))や、ノーマークであったジャンル(「ライトノベル」をジャンルとしてくくるか否かは、とりあえず置いとけ)から、今の状況はもたらされたわけで、じゃあ、それらを軽視してきた地図ってなんなのさ? とか思ってしまったわけだ。


 話は更に続く。
 私はライトノベルの良い読者ではないが(興味はあるし何冊か買ってもいるんだけどね、なかなか読めない)、隣の芝生から見てみるに、ライトノベルにおいても地図を作る作業が盛んになってきているように見える。
 いや、いいんだよ。地図を作るのは楽しいし、他人が作った地図をあーでもないこーでもないと眺めるのも楽しい。
 また、過去の作品や他の作家の作品と関連付けて小説を読んでいくというのもそれはそれで楽しいし。
 気になるのは、地図に載らなかった場所はどうなるのかってことなんだわ。既に述べたとおり、SFはそれで一度大失敗している。(もちろんベテラン作家も精力的に活動しているけれども)今のシーンの屋台骨を支える作家たちがデビューしたり、デビューしようとしていたその時期に、彼らにほぼ無視を決め込んでいたんだよ。地図に載っけていなかったばっかりに。
 要は、地図も楽しいばかりではないってこった。地図は楽しくわかりやすいが、境界線もあるし縮尺や解像度の問題もある。しかし、かつて地図の外にも土地が広がっていることを忘れたばかりに、読者も作者も不遇をかこった愚かなジャンルがあったのではないかってことで、ライトノベルにはその轍は踏んで欲しくねえなってこったよ。
 まあ、年寄りの愚痴だと思って、大目にみてくれ。
posted by 旅烏 at 04:39| Comment(0) | TrackBack(6) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ひらのあゆ、松田円など

「ラディカル・ホスピタル(9)」ひらのあゆ/芳文社
「サクラ町さいず(2)」松田円/芳文社
「長い道」こうの史代/双葉社
「ジーニアス・ファクトリー 『ノーベル賞受賞者精子バンク』の奇妙な物語」デイヴィッド・ブロッツ/早川書房
posted by 旅烏 at 03:22| Comment(4) | TrackBack(11) | 購入した書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月28日

ソニーがLGCDをCD-DAで出しなおしへ。ていうか、「グレイゾーン」買いなおすぞ、コラ。

音楽配信メモさんによると、ソニーがレーベルゲート作品全点をCD-DAで出しなおすんですと。
ていうか、傑作「グレイゾーン」買いなおすぞ。

もっとも、それで音的にどのくらいの違いが感じられるのかというと、良くわからんけど(だって、リマスタリングするわけじゃないだろうし。LDCGだからということでマスタリングの段階で工夫している音源だってあっただろうし)、それでも買うのだ。
ああっ、なんかソニーの思う壺な気がしてきた。頭にくるな、畜生。
ソニーの社員なんか、全員深爪で苦しんでしまえば良いのさ。
posted by 旅烏 at 13:55| Comment(4) | TrackBack(4) | 音楽業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月27日

「タフの方舟」がえらく面白かったのよ

ジョージ・R・R・マーティンの連作短編集「タフの方舟 1 禍つ星」「タフの方舟 2 天の果実」をこの間読了。いや、これがえれえ面白かったのよ。
エコロジカル関係における、愚直なまでにストレートで割りと一面的な主張に眉をひそめる向きもあるでしょうが、まあそこは目を瞑っていただいて(大体、エンターテイメント作品では愚直なぐらいストレートな主張って傷にはならないでしょ)、ベテラン作家の筆の冴えを味わうのが吉かと。
もうビックリするくらい正統派のスペオペですよ。人を食ったような意地の悪さも含めて。
上で挙げた「愚直なくらいストレートな主張」ってのも、それと見解を異にする人物(この人の姐さんっぷりがまたいいんだ)とのディスカッションという形で楽しめるものに仕立てているあたりが、また卒がない。
現代に蘇った意地の悪い「メドシップ」ってな感じ。そういやメドシップも正統派スペオペだったわなあ。メドシップにはいたヒーローってのがタフの方舟ではいないのは、時代の流れって奴ですかね。
posted by 旅烏 at 18:20| Comment(0) | TrackBack(4) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

100円の書籍は自殺行為なのかな

本屋のほんねさんで来るべき100円の世界というエントリが掲載されていた。でね、どうも気になって仕方ないんだけども。
100円の本を好ましく思っていないというのはひしひしと伝わってくるのだけれども、何故好ましくないってことになるのか、それがなんかよくわからないのだな。


ええと、100円の本を導入するかどうかというのは、それに見合った収益が上げられるかどうか、ということだわな。100円の本を置くよりも、他のこういった本を置いた方が収益が上げられるというのなら、わざわざ100円の本を置くことなんかないし。


……なんかこれで話が終わってしまった感がしないでもないのだけれど、話を続ける。
気になるのは、本屋のほんねさんの使っていた「薄利多売」「粗製濫造」というキーワードなんだわ。


少々意地の悪い言い方をすると、出版というのは既に「薄利多売」で「粗製濫造」な状態に陥っているともいえるんじゃないかなと思うんだわ。
だってさ、本屋に入る利益が少ないってのは良く聞く話だし、そのうえベストセラー依存体質で、新刊の発行点数はストップ高って、これが薄利多売で粗製濫造じゃなくてなんだって言うのさ(笑)。
今更100円本くらいで何言うとんねん。「安い本」というニッチを埋めているだけのことじゃないか。


でもそんな中でも生きていかなければいけないわけで、じゃあ、どうすれば生活が楽になるのだろう。
っていうか、そのためにはそもそも流通のしくみを変えてもっと収益の上げやすく、かつ無駄な在庫を印刷しないようにしていくような仕組みを模索していかなければいけないなんていうのは、実は結構たくさんの人が思っていることだと思うんだ。
そこに目を瞑って、100円本やコンビニ向けの本のことを「粗製濫造」「薄利多売」と非難していくのは、的外れな八つ当たりでしかない。


繰り返しになるけれども、実際に店に100円の本を導入するかどうかは、それでより利益を上げることが出来るかどうかってなことになってくるので、「粗製濫造」やら「薄利多売」やらといった話とはまた別次元の話になる。
であるから、今書いているこの文章は「新刊書店が100円の本を導入しないこと」を批判するものではないので、そこのところはくれぐれも。



追記:「ただでさえ粗製濫造の気があるところに、さらにその傾向を加速させるような商品を投入しても仕方あるまい」みたいな理屈なのかな? それならなんとなくわからないでもない。
posted by 旅烏 at 17:55| Comment(24) | TrackBack(5) | 出版業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

GURU、STEPH POCKETS等

“Flowers”STEPH POCKETS
“Triple P”PLATINUM PIED PIPERS
“The Rethuglican”BUCWHEED
“The Hear After”J-LIVE
“Version 7.0 The Street Scriptures”GURU
“The Listening”LITTLE BROTHER


今更9th WONDERを擁するLITTLE BROTHERをチェックしているあたりが私のダメっぷりを露呈している。
今日は待望のオフなのでゆっくり聴きます。
posted by 旅烏 at 15:11| Comment(3) | TrackBack(4) | 購入したCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ひぐちアサ、広江礼威等

「軽井沢シンドローム スプラウト(3)(4)」たがみよしひさ(秋田書店)
「BLACK LAGOON(4)」広江礼威(小学館)
「エクセル・サーガ(14)」六道神士(少年画報社)
「イヴの眠り(4)」吉田秋生(小学館)
「大きく振りかぶって(4)」ひぐちアサ(講談社)
「ヴィンランド・サガ(1)」幸村誠(講談社)
以上コミック

「サマー/タイム/トラベラー2」新城カズマ(ハヤカワ文庫JA)
「スピードグラファー1」仁木稔(同上)
「ハイドゥナン(上・下)」藤崎慎吾(ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)
「福音の少年」あさのあつこ(角川書店)
「死神の精度」伊坂幸太郎(文藝春秋)


畜生、「BLACK LAGOON」かっこいいぜ。
posted by 旅烏 at 15:05| Comment(0) | TrackBack(6) | 購入した書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月20日

お子様を有害な情報からブロックします!

いや、大したことじゃないんだけども、こないだ、お客様からお問い合わせがございましてね。
ほら、PSPでもAVが出始めたじゃないっすか。
で、お客さんから「子どもがそういうの見れないようにするようなソフトはないのか」と。
なるほど、携帯ゲーム機用のフィルタリングソフトか。いわゆる「有害」な情報を規制することの是非はともかくとして、なるほど、そういった需要は当然出てくるわけだわな。なんか目から鱗。
posted by 旅烏 at 15:25| Comment(4) | TrackBack(2) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月16日

文字・活字文化振興法案衆議院通過に際して、簡単なまとめ 或い不透明なブラッドベリ

Copy & Copyright Diaryさん経由、読売の記事。文字・活字文化振興法案が衆議院で可決されたそうだ


簡単にこの法案について私なりにまとめてみようと思ったのだが、実はこの法案、ネット上で参照できる資料がえらく少ないような印象がある。まあ、私、アンテナの感度はいいほうではないので、あまり断言はしたくないんだけど。
いやね、ぶっちゃけた話が、以前にも取り上げたひだ美代子議員のサイトで公開されている法案の最終案と、それに先立って活字議連の総会で案と一緒に承認された施策ぐらいしか、公開されてる情報ってないんだよ。議員とパイプでもありゃあ、伝わってくる情報もちったあ違ってくるんだろうが、パイプもなけりゃ暇もないしな。

法案を読んでいただいて、なんか釈然としないというか、良くわかんないというか、「で、結局なんなの、これ?」みたいな印象を持つ人もいるんじゃないだろうか。というか、私がそんな印象を抱いているってだけなんだが。なーんか、口当たりのいい、毒にも薬にもならねえような言葉がずらずら並べてある。
読売の記事より引用すると

今後は、こうした施策をどれだけ実現できるかが課題となる。


つうわけで、法案の文面そのものよりも、それに基づいて行われるであろう施策の方に注目すべきだ、というのが、この法案に注目してきた人たちの認識であると思う。

で、その施策なんだが、これが活字議連の総会で承認された案のままなのか、それとも何らかの修正が加えられているのかってのが、これまたさっぱりわからなかったりする。誰か詳しい人、教えておくれ。
このリンク先では「版面権の創設(出版者の固有の権利)」なんぞという剣呑極まりない項目が施策に盛り込まれていたりするんだけれど、これも4月11日に行われたシンポジウムで配布された資料の中では「著作者及び出版者の権利保護の充実」という、これまた漠然とした表現に置き換わっていたなんていう証言もあるし、今現在、施策がどのような状態にあるのかが、全くわからないのだ。なんなんだよ、一体。知らせたくねえのか?


一次資料に当たることが出来ない状況なので、仕方なく新聞に頼る形にならざるを得ない。自分で記事を探すのをちょいとサボって、Copy & Copyright Diaryさんで紹介されている読売日経の記事を読んでみたのだけれど、日経は施策に触れてすらいない。読売の記事から触れられている項目を挙げていくと…

・市町村への公立図書館の設置

・教員養成課程への「図書館科」などの導入

・小規模校への司書教諭の配置

・著作物再販売価格維持制度の維持


公貸権が云々の騒動でもわかるとおり、出版社や作家の中には売上低下の原因を図書館にも求める人が少なくないわけだが、その図書館が増える。わはは。
で、なんだか知らんが再販制度が維持される。
で、この法案をまとめた活字文化議員連盟ってのの前身は活字文化議員懇談会であり、その懇談会は過去にこんなこっ恥ずかしいアピールをしていたというのは、当ブログでも以前に取り上げたとおり。


というわけで、以前に取り上げてから実質何も情報は更新されていない。むしろ、変わっているのかそのままなのかわからない分だけ、この法案とそれに関連する目標施策は不透明さを増したと言っても良いと思う。
そんな中で、全会一致でこの法案は衆議院を通過した。


ところで閲覧者諸賢に置かれましては、レイ・ブラッドベリの名作「華氏四五一度」を読んだことがおありか。
焚書というショッキングな上辺の下には、「誰も強制はしないままに、出版物が忌避されて廃れていく」という恐ろしい構図が展開されている、あのディストピア小説の傑作だ。
誰も強制はしないままに、出版物が忌避されて廃れていく。
ああ、恐い恐い。そうはなって欲しくないものだね。
posted by 旅烏 at 06:38| Comment(104) | TrackBack(9) | 出版業界関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月11日

帯に短し恋せよ乙女

ちょっと乗り遅れてしまったのだけれど未公認なんですぅさんで本の帯について話題になっていた。
ちょっとそのエントリの主題からはずれてしまうのだけれど、本の帯の話。


ご存知の方はご存知であろう、遠からん者は音に聞け、近からん者は目にも見よ、私は新古書店勤務の古本担当だったりするのである。
で、新古書店(古書店じゃないぞ)で帯がどのような扱いをされているかというと(まあ、店によって会社によって、若干の方針の違いはあるとは思うけど)、基本的に速攻でゴミ箱行きである。これがなぜかって、案外知らない人多いんじゃないかな?
まず、どうせ破れやすいんだからはなっから外してしまえというのが一つ。
また、何年も前の帯をつけていても販促効果なんかあるわけないというのが一つ。
そしておそらく最大の理由が、「背表紙の色あせの防止」なんですわ。


背表紙というのは、大変に色あせしやすい。嘘だと思ったらあれだ、あなたの部屋の本棚にささってる本の背表紙、あらためてじっくりと見て御覧なさい。案外色あせているもんだから。
でですよ、その中から色のついていて、なおかつ帯がつけっ放しの本をおもむろに取り出してみたりするともっといい。白だとわかりにくいから、白じゃない色の背表紙で一つよろしく。
そして、満を持してその帯を取り外していただくと、ほら、光が当たっていない帯の下の部分と、既に色あせしてしまっている部分がくっきりと分かれてしまっているのがわかるでしょう?


入荷した本がすぐに売れるのであれば、帯をつけたままでも色あせの心配はあまりないのだけれど、もちろん、そううまいこと行くはずもないわけで。売場に長いこと置いてある商品というのも出てきます。
そうなると、売場での色あせというのも出てくるわけだけれど、さて、背表紙全体が色あせしていくのと、帯をつけっぱなしでツートンに色あせしてしまうのと、どちらを選ぶかという話なわけですな。
多くの新古書店は前者を選んでいます。
たまにお客さんから、「本を売るときには帯をつけておいた方が良いんですか?」とか聞かれることがあるのだけれど、そういったときには「いや、外しておいていただいた方がありがたいです」とお答えしています。いや、多いんだよ。帯のせいでくっきりとツートンカラーになっちゃってる文庫とかって。
posted by 旅烏 at 03:25| Comment(1) | TrackBack(6) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月09日

【愚痴】検索にひっかからねえ【愚痴】

活字文化議連についてちょっと調べようかと思ったら、いや、検索にひっかからねえことったら。
こっそりやってるんじゃねえかって勘繰りたくなってくるな。
posted by 旅烏 at 20:37| Comment(3) | TrackBack(5) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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